サードウェーブのブースでは、バーチャルショールームの体験展示などを行っていた。備え付けの大型ディスプレイには、体験者が見ている画像が表示されており、周囲にいる見学者からも、何をしているのかが分かるようになっていた。
リアルなショールームであれば、展示物の外観を眺めることしかできない。しかし、VRであれば、例えばデスクトップPCに頭を突っ込んで内部の構造を見るといったことが可能になる。
もちろん今回の出展は体験が目的ではない。サードウェーブで行っている3D制作ツール「Unreal Engine」の教育研修サービスや、コンテンツ開発に適したPC「GALLERIA」シリーズや「raytrek」シリーズの認知拡大が主目的だ。
「ARで商品を3DCG化すれば、顧客に製品のイメージを持ってもらいやすくなる。場所が狭くても複数の製品をVRショールームで見てもらうことができる。現実と仮想現実を融合したバーチャル背景を使ったコミュニケーション、製品の360度レビューなど、Unreal Engineは販促に役立つ。ぜひ、作れる側になってもらいたい」(サードウェーブ担当者)
サードウェーブが運営するUnreal Engine専門オンラインスクールの料金は15万円だ。学習時間の目安は120〜160時間となっている。初心者でも安心のメールやビデオチャットでのサポート付きだ。個人でも受講可能なので、今話題のリスキリングに向いているかもしれない。
手軽に360度映像や3D映像を撮影するのであれば、専用カメラを導入するという方法もある。中国KanDao Technology(以下、KanDao/カンダオ)は、手軽に3D写真や動画を撮影できる「QooCam EGO」(クーカム イーゴ)や、2023年夏発売予定の5.7K 360度アクションカメラ「Kandao QooCam 3」などを展示していた。
担当者は、Kandao QooCam 3の強みとして10mの防水性能や手ブレ補正機能が付いていること、バッテリーの取り外しができるため予備バッテリーがあれば長時間撮影が可能なことなどを挙げていた。Insta360など競合が多い市場のため、どのように存在感を出していけるか気になるところだ。
裸眼で見られる3Dディスプレイを展示していたのはレッツ・コーポレーションだ。いわゆる「飛び出す映像」に、多くの人が足を止めて映像を視聴していた。
担当者によれば、このように、人目を引くためサイネージとしての引きが多いとのこと。また、最近では遠隔で行う建機オペレートモニターとしても活用されているという。土の深さや奥行きなどを把握しやすいからだ。
「VR HMDの方が安価だが、裸眼3Dモニターを使うことのメリットは?」と聞いたところ、「複数人で視聴できること、また手元のレバーなどコントローラーに目をやればすぐに見られること」などを挙げてくれた。
ディスプレイサイズは28型から85型まで。サイド・バイ・サイド方式のコンテンツを3D映像にするため、採用しているのはレンチキュラーレンズ方式とのこと。水平視野角が120度もあるため、大人数で視聴でき、明るく鮮やかな3D表示が特徴となっている。
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