バッテリー交換可能な設計にすると、パワフルさ/丈夫さと軽量設計の両方を満たすことが難しくなる。
あえてホットスワップを諦めたdynabook X83でも、重量増は避けられなかったという。というのも、強度を高めるべくバッテリーモジュールに貼り付けたステンレス板は、約25gの重量増につながったという。
それでも、自社の強みである「薄型/軽量かつハイパフォーマンスなモバイルノートPC」は諦め切れない。そこでDynabookは他の部位での軽量化を進め、Sバッテリー構成では約800g、Lバッテリー構成では約950g(いずれも最軽量構成)と、Lバッテリー構成でも1kgを切る重量を実現すべく、最終調整を行っている。
バッテリーの持ち時間にもこだわっており、Lバッテリー構成では最長約20時間(vPro対応)または約24時間(vPro非対応)、Sバッテリー構成では最長約12時間を目指してチューニングを進めているとのことだ(いずれも「JEITA バッテリ動作時間計測法 Ver.2.0」に基づく計測値)。
バッテリーを着脱可能な設計にすると、本体の強度を維持するのも難しくなる。その点、dynabook X83は直近のモバイルモデルと同様に「MIL-STD-810H」に準拠した耐衝撃/耐環境テスト(10項目)をクリアできる設計としている(実際のテストは今後実施予定)。
バッテリーを着脱可能にしても、dynabookのモバイルノートPCらしさをしっかり維持したのがdynabook X83の強みといえそうだ。
dynabookブランドのモバイルノートPCは、ベースを共通とする「法人向けモデル」と「コンシューマー(個人向け)モデル」が両面展開されることが多い。具体的な時期は未定ではあるものの、dynabook X83もコンシューマーモデル(dynabook X8?)をリリースする予定だという。
コンシューマーモデルには、法人向けモデルとは異なるニーズもある。リリースの際には一部仕様の変更を予定しているそうだが、具体的な変更点は「乞うご期待」だという。発表が楽しみである。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.