IntelがゲーミングGPU「Intel Arc」におけるフレームレート改善を報告 計測ツール「PresentMon」のβ版も一般公開

» 2023年08月18日 22時00分 公開
[井上翔ITmedia]

 Intelはこのほど、ゲーミングGPU「Intel Arc Graphics」の近況を報道関係者に説明した。グラフィックドライバーの継続的な改善、ゲームタイトルの最適化、新しいゲーミング計測(テレメトリー)ツール「Intel PresentMon」のβ版公開など、同GPUへのコミットメントを継続する姿勢を示している。

報告 Intelからの近況報告の概要

30回に渡るドライバー更新でDirectX 11ゲームもパフォーマンス向上

 Intel Arc Graphicsは、「Xe-HPG(ハイパフォーマンスゲーミング)アーキテクチャ」に基づく同社独自のGPUである。まずモバイル向け製品が2022年4月に登場し、それを追いかける形でデスクトップ向け製品(グラフィックスカード)が同年7月から順次リリースされている。

 Arc Graphicsを巡っては、DirectX 12ベースのゲームは比較的良いパフォーマンスを発揮できるという評価がある一方で、DirectX 9ベースの古いゲームではパフォーマンスを発揮できないという指摘も多かった。

 そのことを受けて、Intelは累次に渡るグラフィックスドライバーの更新を行っている。リリース後、2023年2月までに8回のアップデートを実施し、DirectX 9ベースのゲームにおけるパフォーマンスを平均43%改善した。

改善のおさらい デスクトップ向けの初号製品「Intel Arc Graphics A750」が登場した時点から2023年2月にかけて、8回のアップデートを繰り返してDirectX 9ベースのゲームにおけるパフォーマンスを平均43%改善した
改善のおさらい ゲームにもよるが、DirectX 9ベースのゲームにおける平均フレームレートは平均43%改善した

 それから約半年――2023年8月時点でドライバーのアップデートは30回を数えるまでになった。現在はDirectX 11ベースのゲームにおける平均フレームレートの改善に取り組んでおり、最新のドライバー(※1)では平均で19%改善したという。

(※1)ビルド4571(一部ゲームはビルド4642)

改善 現在はDirectX 11ベースのゲームにおける平均フレームレートの改善を進めているという。リリース時点のドライバー(ビルド3490)と比べると、最新のドライバー(ビルド4571/4642)では平均19%の改善を果たした
改善 改善をパーセンテージで示したもの。タイトルによっては平均フレームレートが33%向上したものもある
99パーセンタイル 改善を「99パーセンタイル値」で比較したグラフ

 同社ではゲームタイトルのArc Graphicsへの最適化も進めている。同GPUに最適化されたアドオンドライバー「Game On Drivers」を組み込んだタイトルは57個、超解像技術「XeSS(Xe Super Sampling)」に対応するタイトルは70超にまで増えた。

取り組み ドライバーの改善だけでなく、Arc Graphics(とIris Xe Graphics)へのゲームの最適化も進めている

計測ツールの開発

 Intelは、ゲーミング計測ツール「Intel PresentMon」のβ版をエンドユーザー向けに提供する。同社のWebサイト「Intel Gaming Access」で配布されるという。

 このツールは、同社が新たに提唱する「GPU Busy」という指標に基づいてCPUとGPUがバランス良く動いているか計測することに重きを置いており、オープンソースプログラムとして提供される。CPUやGPUのメーカーを問わず動作するようになっており、複数のゲーム用APIに対応しているという。

 従来、このツールはコマンドライン版しかなかったが、今回はGUIも提供される。詳しいユーザーについては、従来通りコマンドラインで操作も可能だ。

テレメトリーツール ゲーミングに関するテレメトリーツールとして「Intel PresentMon」のβ版の提供を開始する
画面 Intel PresentMon(β版)の動作イメージ。さまざまな統計データをリアルタイムにグラフ化してオーバーレイ表示できる

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