“まるでiMac”なデスクトップ用スタンドが付属する、極薄16型モバイルディスプレイ「GeeMoni Ultra」を試すモバイルディスプレイの道(3/4 ページ)

» 2023年09月07日 12時00分 公開
[山口真弘ITmedia]

マグネットでの着脱が可能なデスクトップ用スタンドが付属

 話がやや前後するが、本製品の特徴の1つであるマグネット式のデスクトップ用スタンドについて見ていこう。

 従来モデルでオプションとして用意されていたスタンドは、単にディスプレイを上から乗せるだけで、固定する仕様ではなかった。今回のデスクトップ用スタンドは、MacBookシリーズなどのMagSafeに似た円形のパッドを搭載しており、ディスプレイ背面の中央部を磁力で吸着させる仕組みになっている。

 デスクトップ用のスタンドが付属するモバイルディスプレイは本製品以外にもいくつか存在するが、それらはVESAマウントで接続する場合がほとんどで、本製品のように内蔵のマグネットで吸着させるギミックは非常に珍しい。

Gloture モバイルディスプレイ GeeMoni Ultra 16インチ 16型 本体背面には、マグネットスタンドをマウントするための円形の突起がある
Gloture モバイルディスプレイ GeeMoni Ultra 16インチ 16型 直径は7cm程度だ。MagSafeに似た見た目だが、特に関連はない
Gloture モバイルディスプレイ GeeMoni Ultra 16インチ 16型 アルミ製のデスクトップ用スタンド。マグネットで吸着させる専用品だ
Gloture モバイルディスプレイ GeeMoni Ultra 16インチ 16型 段差があるため、そこに引っ掛けるようにして吸着させると取り付けやすい
Gloture モバイルディスプレイ GeeMoni Ultra 16インチ 16型 取り付けが完了したところ。角度調整を行う場合は落下させないよう、取り外してから行った方が安全だ
Gloture モバイルディスプレイ GeeMoni Ultra 16インチ 16型 正面から見ると、一般的なデスクトップ用のディスプレイそのものだ

 スタンドは、ネックの部分とスタンドの根元にあたる2カ所が可動するので、上下の角度調整は容易に行える。ただしフットプリントが狭く、安定性は決して高くないため、極端な角度をつけると倒れやすくなる。あくまで微調整用と考えた方がよいだろう。またアームの伸縮ギミックはなく、ノートPCの画面の上部に配置することは不可能だ。

 この他、90度回転させて縦向きでの利用にも対応する。可動のギミックはスムーズなのだが、無段階で回転することから、ケーブルに引っ張られて画面が傾きがちなのがややマイナスだ。またスタンドの基部はディスプレイ背面の中央ではなく、やや下にずれた位置にある関係で、縦向きにすると重心が横にズレてしまう。このあたりは少々改善の余地ありだ。

Gloture モバイルディスプレイ GeeMoni Ultra 16インチ 16型 ディスプレイを垂直に立てた状態
Gloture モバイルディスプレイ GeeMoni Ultra 16インチ 16型 前方に倒れないギリギリのところまでアームを傾けた状態。安定性は決して高くない
Gloture モバイルディスプレイ GeeMoni Ultra 16インチ 16型 縦向きに設置することも可能だ。デバイスとの接続ケーブルは上方から出る形になる
Gloture モバイルディスプレイ GeeMoni Ultra 16インチ 16型 スタンドの基部が、ディスプレイ背面の中央からややずれた位置にあるため、縦向きにすると重心が横にズレてしまうのがネックだ

 以上のように、着脱のギミックはよくできており、可動もスムーズに行える。高級感もあるのだが、タッチ操作を行う製品としてはやや安定感が足りないというのが率直な評価だ。

 ただし本製品は、前述のようにカバー兼用スタンドが別途付属しており、タッチ操作を多用するならばそちらを使うことで、この問題は解決できるだろう。着脱がマグネットゆえ、ひんぱんに付け替えることになったとしても、ネジ止めされている製品と違ってそれほど苦にもならない。

 いずれにせよ、デスクトップ用のスタンドと、こういった持ち歩き用のカバーの両方が付属した製品は珍しく、本製品の強みであることは間違いない。

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