アイ・オー・データ機器は9月22日、同社のマルチメディア/ゲーミングディスプレイブランド「GigaCrysta(ギガクリスタ)」の創設10周年を記念するプロジェクトを始動することを発表した。有機ELディスプレイを含む記念モデルを2024年から順次投入する他、新たなイメージキャラクターを起用することでブランドの認知拡大を図るという。
GigaCrystaブランドのルーツは、三菱電機の個人向けマルチメディアディスプレイ「Diamondcrysta(ダイアモンドクリスタ)」にある。
Diamondcrystaは独自の映像エンジン「ギガクリア・エンジン」を搭載するなど、画質面で定評があった。しかし2013年、三菱電機はPC向けディスプレイ事業を終息する決定を下した。
個人向け事業については、アイ・オーが技術面を含めて継承することになった。同社は三菱電機から受け継いだ技術を適用したディスプレイに対して、映像エンジンにちなんだブランド名を付けて販売した。これが、現在に続く「GigaCrysta」ブランドが生まれた経緯である。
ブランド初年度の2014年は、リリースが11月中旬と遅めだったこともあり、出荷台数は約5000台にとどまった。その後、東京ゲームショウへの出展や、ゲームタイトルの「推奨モデル」認定を得るなどして認知を高めた結果、2023年には累計出荷台数は65万台を突破した。2024年は「累計100万台が見える状況」だという。
まもなく発足から10周年を迎えるGigaCrystaブランドだが、これを“節目”として立ち上がったのが、今回のプロジェクトだという。ゲーミングディスプレイとして、より高い価値を提供すべく「10周年記念モデル」の開発を進める他、ユーザーの“愛着”を高めるべく、新しいオフィシャルキャラクターを起用する。
10周年記念モデルは、次世代のゲーミングディスプレイのトレンドを“先取り”した機能を備え、ユーザーの所有欲を満たすものを複数検討しているという。その中には、最近のゲーミングディスプレイで採用が広がりつつある有機ELパネル搭載モデルも含まれているとのことだ。
記念モデルは、一番早いもので「2024年夏にはリリースしたい」という。東京ゲームショウ2024では、記念モデルが複数並ぶ光景が見られるかもしれない。
GigaCrystaブランドには、「ギガクリマン」というオフィシャルキャラクターが存在する。“ヒーロー風”の造形で、カッコいい感じだ。
今回の10周年記念プロジェクトの発足に伴い、新たなオフィシャルキャラクターとして「ギガクリシア(Gigacrycia)」が制作された。
ギガクリシアは、同社の地元である石川県に在住するイラストレーターのLagさんによって描かれた女性キャラクターだ。アイ・オーのディスプレイ製品がストレスフリーを志向していることにちなんで「ヒーラー(回復師)」という設定が与えられ、GigaCrystaブランドのロゴと、ブランドカラーである青を意識してデザインされている。
また、ギガクリシアは“三次元”展開も当初から意識している。タレントの黒沢美怜さんを公式コスプレイヤーとして起用することが決まっている。黒沢さんはギガクリシアのデザイン段階から打ち合わせに参加しており、Lagさんのイラストの“足”にその意見が反映されているという。
コスチューム版のギガクリシアは、今後デザインが進められるとのことだ。
なお、ギガクリシアの誕生後も、引き続きギガクリマンも公式キャラクターとして起用される……のだが、造形的な意味でギガクリシアとの差異が大きいことから、今後Lagさんの手でリデザインされる予定となっている。生まれ変わったギガクリマンはどんな姿になるのだろうか……?
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