日本サムスンが、USB 3.2 Gen 2x2規格に対応したポータブルSSD「Samsung Portable SSD T9」(以下、T9)を発売した。USB 3.2 Gen 2x2は最大転送速度が毎秒約2GBと、高速なUSB規格だ。前モデルの「Samsung Portable SSD T7 Shield」(以下、T7 Shield)と比べ、転送速度が約2倍になったため、一般ユーザーはもちろん、動画や高解像度の写真などを扱うクリエイターには有用な外付けストレージとなる。
なお、T9には容量1TB/2TB/4TBのモデルが用意され、容量によって若干仕様が異なる。実売想定価格はそれぞれ1万8480円/3万1480円/5万7980円と、T7 Shield登場時(1TBが2万980円/2TBが3万9980円)よりも安価になっている(税込み、以下同様)。
前述の通り、T9はUSB 3.2 Gen 2x2の規格に対応しており、最大読み出し速度が理論上で毎秒2000MBとなっている。ただし、書き込み速度に関しては、容量1TBと2TBモデルが最大毎秒1950MB、4TBモデルが最大毎秒2000MBとわずかに異なる。
重量は公称で約122gとなっているが、実測値で117g、付属のUSB Type-Cケーブルを加えても135gと軽い
ボディーサイズは約88(幅)×60(奥行き)×14(高さ)mmとコンパクトだ。クレジットカードまたは名刺とほぼ同様のサイズに近い。従来モデルとT7が約88(幅)×59(奥行き)×13(厚さ)mm、重量が公称値で約98g(実測値で93g)だったことを考えると、若干大きくなって重量も増えてはいるが、胸ポケットにもすっぽりと入る小型サイズだ。
動作温度は0度〜60度、非動作時では−40度〜85度までの耐冷/耐熱温度となっている。T7 Shieldのような防水/防じん性能は省かれているが、約3mからの落下に耐えられるほど頑丈だという。これは、強力なアルミニウムの内部ボディーを耐久性の高いゴム素材でコーティングしたことで実現している。
表面がゴム素材なので握りやすく、手から滑り落ちにくくなっている。また指の爪程度では傷がつかず、汚れてもさっと拭き取れば美観を保てる。ゴム素材ではあるが、カーボン素材のようなプリントが施されているため、高級感もある。
もちろん物理面だけでなく、ソフト面でも頑丈さを兼ね備える。後述する「Samsung Portable SSD Software 1.0」により、AES 256bitハードウェア暗号化をかけることができる。これなら、物理的にもデータ的にも落としてしまうことによるダメージをかなり防げるのではないだろうか。
それでは、早速本製品を使っていこう。
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