Samsung製のストレージ製品には専用ソフトウェアが用意されている。1つは「Samsung Magician Software」で、もう1つは前述の「Samsung Portable SSD Software 1.0」だ。
前者は、Samsung製の内蔵SSD/ポータブルSSD/メモリカード/USBフラッシュドライブなど全てのメモリストレージ製品をサポートしている。ダッシュボードでストレージのステータス/温度/パフォーマンスなどの状態を一望できる他、パフォーマンスベンチマークの実行/最適化/デバイス診断/データ移行や完全消去といったデータ管理なども行える。
後者のSamsung Portable SSD Software 1.0と機能は重複するが、ドライブにパスワードをかけて暗号化することも可能だ。
Samsung Portable SSD Software 1.0は、Samsung製ポータブルSSDにセキュリティ機能を追加するのに特化したものだ。それゆえ操作は非常にシンプルである。暗号化を有効にすることだけが目的であれば、Samsung Magician Softwareより、こちらの方をお勧めしたい。
というのも、Samsung Magician Softwareは設定でオフにできるものの、PCの起動時に同時に立ち上がってくるからだ。そのため、「新しいバージョンを利用できます」とアップデートを促すメッセージが表示されることがあり、少々うっとうしいと感じることもある。Samsung製のSSDを監視するのでなければ、Samsung Portable SSD Software 1.0だけで十分だろう。
Webページから同ソフトをダウンロードしてインストール後、立ち上げるとSSDを接続するように促される。既に接続している場合は左側にSSD名が、右側にはセキュリティの状態が表示される。「設定」ボタンをクリックして「セキュリティモード」を「オン」にしよう。
すると即座に「パスワードの設定」画面が表示される。パスワード入力欄に4文字入力すると右側に緑色のチェックマークが表示される。英数字や大文字小文字を組み合わせなくても良いようだが、万が一落としたときのことを考えて、他人に推測されにくく、かつ自分で覚えていられるものを設定しよう。
ここで設定したパスワードは接続時に毎回求められるが、忘れてしまうと永久に中身を見られなくなるので注意が必要だ。
「完了」ボタンをクリックすると、設定画面に戻る。ここで「セキュリティモード」がオンになっていることを確認しよう。次回以降、接続時に同ソフトが立ち上がり、パスワードの入力が求められる。
Samsung Magician Softwareでは、Samsung製メモリやストレージ製品の状態を確認できる。現時点で室温が27.2度なのだが、ベンチマークテストを5回走らせ、5.01GBのデータのコピーと削除を5回繰り返してみたが、内部温度は31度となっている。Samsung Portable SSD T7 Shieldでは、ベンチマークテストを5回行っただけで34度になっていたので、放熱設計がうまくいっていることが分かる。
とはいえ、PCMark 10 Full System Drive Benchmarkのようなテスト中は46度〜48度まで上昇した。いずれにせよ、ドライブが熱を帯びて持てなくなるということはなかった。
続けて、転送速度のベンチマークテストを行った。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.