前述したように、ディスプレイを上にスライドさせた状態でゲームをプレイすると快適です。ディスプレイの角度が微調整できるのもグッドです。
また、私が持っているSteam Deckよりも本体サイズがコンパクトで、手に収まりやすい印象を受けました。後発モデルなのでしょうがない部分もありますが、価格を気にしないのであれば、個人的にはAYANEO SLIDEの方が好みです。
大きな画面でプレイしたい場合は、USB Type-C経由で外部ディスプレイに接続できます。マウスやキーボードを接続すれば、WindowsのデスクトップPCのように使えます
さて、ゲームのお話はほどほどに、あえてビジネス利用の観点で考えてみましょう。まずは、ノートPCの代わりに使えるのかを考えます。
Windows PCとして、AYANEO SLIDEの性能は申し分ありません。本モデルのCPUはハイエンドに位置付けられる「AMD Ryzen 7 7840U」(8コア16スレッド)を搭載しています。よほど負荷の高い処理をさせない限り、一般的なビジネス利用でストレスを感じることは少ないでしょう。
PCの基本操作で必要となるのがキーボードとマウスですが、キーボードはディスプレイの下に内蔵しています。マウスは左スティックでカーソル移動、Aボタンで左クリック、Xボタンで右クリックとして操作可能です。
ディスプレイはタッチ操作にも対応しています。そして電源ボタンには指紋センサーを内蔵しており、Windows Helloを使ってスムーズにログインできます。
バッテリー駆動時間に関しては、最近の高性能なノートPCと比較すると少し厳しいものがあります。私が触っていた感触からすると、3時間程度の持ちです。外出時に利用するのであれば、充電器は持ち歩きたいところです。
続いて本体の発熱と騒音について、使っていると排熱用のファンは回り始めますが、「サーッ」という静かな感じで、少なくとも気に障るような音は出ませんでした。
総じてクラムシェルのノートPCとは使い勝手が大きく異なりますが、必要なハードウェアはそろっている、そんな印象です。
そして、据え置きのデスクトップPCとして利用するのであれば、もっと話は単純です。ディスプレイ、キーボード、マウスをつないでしまえば、普通のPCなんら変わりなく利用できます。
普段はデスクトップPCとして使い、いざとなったらハンドヘルドPCとして使う──そんな使い方にわくわくする方も多いはずです。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.