最新の光造形3Dプリンタ「UniFormation GKtwo 12K」を使ってみた ビジネスパーソンとして知っておきたい技術「目指せ↑ワンランク上の仕事術」デジモノ探訪記(1/3 ページ)

» 2024年03月01日 12時30分 公開
[石黒直樹ITmedia]

 プリンタと言えば「紙に印刷するもの」をイメージすると思いますが、今回取り上げる3Dプリンタはその名の通り、「3Dの物体を作成するもの」です。

 3Dプリント自体は既に目新しい技術ではないことを多くの皆さんが知っているでしょう。しかし、誰もが使ったことのある一般的な製品とは言い難いです。私自身も3Dプリンタが比較的安価に手に入るようになった2017年頃に初めて購入しました。当時で本体価格が4万円くらいだったと記憶しています。宇宙でも使われる3Dプリンタ技術が、安価なものだとインクジェットプリンタと大差なく購入できることに当時は驚きました。

 私自身の活用方法としては、例えば身の回りのグッズ作成です。ペン立て、コインケース、エアコンの風よけ、PCディスプレイを持ち上げる土台など、自分の回りの環境に完全マッチしたサイズのモノが作れるのがお気に入りです。

 他にはシングルボードコンピュータ「Raspberry Pi」用のケースを作成して農地に置くといった活用などもしています(ケースのデータを配布していますので、ご興味のある方はぜひお使いください)。

 さて今回、最新の3Dプリンタ「UniFormation GKtwo 12K」(以下、GKtwo 12K)を試用する機会を得ました。上で紹介したような安価な3Dプリンタで使われることが多い仕組みとは異なる「光造形タイプ」の3Dプリンタです。

 まずは光造形タイプの3Dプリントのワークフローを簡単に説明します。そして、最新のGKtwo 12Kを使ってみた感想や3Dプリントを使いこなすポイントなどをお伝えします。3Dプリントに興味がない方でも、知識としてきっと役立つはずです。

photo 棚にスペースがあれば置けるレベルのサイズです。本体上に乗せたのはiPhone13 Pro Max

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著者:石黒直樹(いしぐろ なおき)

ITコンサルを手掛ける(株)グロリア代表取締役。15年勤めた前職の野村総合研究所では、高い品質が求められる金融系システムを担当。大規模プロジェクト、開発、保守、運用など、情報システムに関するさまざまな経験の他、マネジメントや要件定義、システム設計、プログラミングといった知識も持つ。現職では大企業、中小企業、個人事業主と規模を問わず、自身のノウハウ全てを使って企業や組織のITを支援している。大のガジェット好きで、常に仕事にうまく生かせないものかと考えてしまう癖がある。モットーは「神は細部に宿る」。2児の父。主な著書に『情シスの定石』『図解即戦力 システム設計のセオリーと実施方法がこれ1冊でしっかりわかる教科書』(いずれも技術評論社)。連載:「目指せ↑ワンランク上の仕事術」デジモノ探訪記


専門家に聞く

 私が所有しているのは「FDM(熱溶解積層方式)」というタイプの3Dプリンタです。フィラメントという素材を熱で溶かしながらソフトクリームを作るように上から垂らして形成していくものです。

 一方、今回試した3Dプリンタが採用している光造形は仕組みが全く異なります。そのため、特徴や使い方、ノウハウ的なところは全くの無知でありました。そこで今回はExpert Material Laboratoriesの野田裕介氏(代表取締役CEO)にレクチャーいただきながら3Dプリンタを試用しました。同社は3Dに関するコンサルティングや、紙のプリンタでいう「インク」に相当する「レジン液」の開発・販売などを手掛けています。

photo Expert Material Laboratoriesの野田裕介氏(代表取締役CEO)。今回のレビューで使用した水洗いレジン液「エキマテ」についても提供頂きました

 何はともあれ、実際の“モノ”が手元で作れるというのは理屈抜きに面白いものです。子どもの頃の「工作が楽しかった」、あの感覚です。

 VR/ARゴーグルのような製品についても同じことが言えますが、ディスプレイ越しの情報だけでは、こうした機器の本質が体感できません。今できること、できないこと、将来できそうなことを肌で感じて知っていることは、ビジネスパーソンとしても1つの武器となるでしょう。

 3Dプリンタで出力できるものは、十分に実用性のあるものです。いきなり購入するのはハードルが高いと思いますが、試用できる場所は探せば見つかると思います。ぜひ遊び心を持って、一度は触れてみてほしいです。

photo 自作のコインケース。データがあれば、手元ですぐに何個でも作れるのも魅力です
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