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“パワフル”をうたっているだけあって、Chromebook Plusには以下の要件(ベースライン)が定められている。
- CPU:第12世代Core i3以降/Ryzen 3 7000シリーズ以降
- メモリ:8GB以上
- ストレージ:128GB以上
- Webカメラ:1080p(約207万画素)以上で、時間的ノイズ除去リダクションに対応
- ディスプレイ:フルHD(1920×1080ピクセル)以上のIPS液晶
Chromebookとして見ると、結構ハイスペックなモデルといえる。これであれば、スペック面でChromebookを諦めていた企業ユーザーはもちろん、個人のパワーユーザーでも満足の行くパフォーマンスを発揮できるだろう。
Chromebook Plusでは、一定水準以上のCPU/APUを搭載する必要がある。Chromebookで良く使われる低価格帯PCで使われるCPU/APU(Intel NプロセッサやAthlonプロセッサなど)では、Plusを名乗れない
ディスプレイもフルHD以上のIPS液晶とする必要がある(左がCX34、右がCM34 Flipの液晶ディスプレイ)
記事掲載時点において、Chromebook PlusはAcer、ASUSTeK Computer、HP、Lenovoの4社からリリースされている。
先述の通り、今回はASUS JAPANからASUS Chromebook Plus CX34とASUS Chromebook Plus CM34 Flipの2モデルを借用できたので、それぞれの特徴を簡単にチェックしていこう。
ASUS Chromebook Plus CX34 (以下「CX34」)は、第12世代Core i3プロセッサ(開発コード名:Alder Lake)を搭載するクラムシェルタイプの14型Chromebook Plusだ。ボディーカラーはホワイトのみとなる。
ASUS Chromebook Plus CX34はホワイトボディーのクラムシェルボディーが特徴だ。Chromebook Plusのロゴも印字されている
CX34の主なスペックは以下の通りだ。
- CPU:Intel Core i3-1215U(Pコア2基4スレッド+Eコア4基4スレッド)
- RAM:8GB LPDDR5
- ストレージ:128G UFS
- ディスプレイ:14型フルHD液晶(非光沢、タッチ操作対応)
- Webカメラ:1080p撮影対応(プライバシーシャッター付き)
- 外部ポート:USB 3.2 Gen 1 Standard-A×2、USB 3.2 Gen 1 Type-C×2(※1)、HDMI出力、3.5mmイヤフォン/マイクコンボ端子
- サイズ:約32.64(幅)×21.43(奥行き)×1.87(厚さ)cm
- 重さ:約1.44kg
(※1)USB PD(Power Delivery)規格の電源入力と、DisplayPort Alternate Mode準拠の映像出力にも対応
ボディーは「MIL-STD-810H(MIL規格)」に定める耐衝撃性能を確保しており、サイズと重量も相まって外出先に持ち出しやすいことは心強い。デザインも非常にシンプルなので、コンシューマーユーザだけでなく、企業ユーザーにも“一押し”だ。
左側面にはUSB 3.2 Gen 1 Type-C端子のみを備える
他のポート類は右側面に集中配備している。USB 3.2 Gen 1 Type-C端子は左右両方にあるので、電源ケーブルを取り回しやすい
ACアダプターは45W出力のものが付属する
キーボードは日本語配列だ。他の配列とベゼルを共有しているせいか、所々のキーが隣接するなど“いびつ”な部分が見受けられる
本体裏面
画面は約180度開く
もう1つのASUS Chromebook CM34 Flip(以下「CM34 Flip」)は、Ryzen 7020Cシリーズを搭載するコンバーティブル式の2in1タイプの14型Chromebook Plusだ。ボディーカラーはジンク(亜鉛:明るめのグレー)とポンダーブルーの2種類と、先に紹介したCX34と比べるとコンシューマー色が強い(日本ではジンクのみ用意)。
ASUS Chromebook CM34 Flipは、先に紹介したCX34と比べるとポップな外観となっている。日本ではジンクの1色展開で、APUの異なる2モデルが展開される
今回レビューするのは「Ryzen 5 7520C」を搭載する上位モデルで、主なスペックは以下の通りだ。
- APU(GPU統合型CPU):Ryzen 5 7520C(4コア8スレッド)
- メモリ:8GB LPDDR5
- ストレージ:128G SSD(PCI Express 3.0接続)
- Webカメラ:1080p撮影対応(プライバシーシャッター付き)
- ディスプレイ:1920×1200ピクセル液晶(光沢加工、タッチ操作/ペン入力対応)
- 外部ポート:USB 3.2 Gen 1 Standard-A、USB 3.2 Gen 1 Type-C×2(※1)、HDMI出力、3.5mmイヤフォン/マイクコンボ端子、microSDメモリーカードスロット
- サイズ:約31.96(幅)cm×23.53(奥行き) ×2.07(厚さ)cm
- 重さ:約1.85kg
こちらは重量がやや重めなため、常時持ち歩くのは少し厳しい。一方で、CX34とは異なりタブレットライクに使える上、ペン入力にも対応するので、用途次第では一層便利に使える。
日本向けモデルのSSD容量は128GBのみとなるが、海外では最大512GBのSSDを備えるモデルも用意されている。クラウドストレージ(Google ドライブ)の利用を前提とするChromebookだが、米国では「ローカルストレージの容量をもっと大きくしてほしい」というニーズが強いと聞き及んでいるが、大容量ストレージのオプションが用意されていることも。従来のChromebookにはない特色といえる。
左側面のポート類。付属のペンを収納するためのホルダーも用意されている
付属のペンはUSI 2.0規格に準拠しており、本体に収納しておくと充電される
タッチ操作だけでなくペン入力もできるため、コンバーティブル機構も相まってより便利に使える
右側面には電源ボタンやボリュームボタンも備える
付属するACアダプターはCX34と同じもので、出力は45Wとなる
キーボードは日本語配列だが、CX34と同様に設計上の都合から“いびつ”な部分が見受けられる
背面もしっかりとデザインされている
次のページではChromebook Plus“ならでは”の機能と、CX34とCM34 Flipのパフォーマンスをチェックしていく。
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