Wacom Movink 13の開発にあたり、同社はプロのクリエイターが満足できる、新しい使い方を提案したいというところをスタートに製品の開発を進めたという。片手で持てる軽さで自然な姿勢で製作を続けられることを前提に、さまざまな場所で作業するクリエイターに狙いを定めたそうだ。
有機ELディスプレイの採用については従来から検討を続けていたが、ようやく自社基準をクリアできるさまざまな条件がでそろったのが大きいという。さらに、日本サムスンの強力なバックアップがあって、ペンとの組み合わせも非常にいい物ができたとアピールした。
「従来モデルに比べてディスプレイの特性が下がることはなく、ペンの特性も従来以上のレベルを達成できた。視差もこれまでのモデルに比べて最小クラスになっており、液晶ディスプレイの加圧時の表示変化もない。色域もChintiq Proと同等レベルにある」(同社)
Wacom Movink 13を実際に試したデザイナーの有馬トモユキさんは「まず、軽さに驚いた。13インチくらいがちょうどよく、ノートPCと一緒に持ち歩けるサイズ感がいい。リュックの中に入れても持っていきやすい」とし、Pro Pen 3の書き味は「イラストを作成している際にペンツールで触っている実感が欲しいときがあって、それも十分に満たしてくれるし、視差がないのが本当にいい」と高いテンションで述べた。
また「いわゆる共同作業時に、相手に入力してもらえそうなのがいいし、オプションのスタンドは“秒”で気に入った。剛性感も高いし、他の目的で使う人が増えそうなくらい」とべた褒めだった。
Wacom Movink 13については、「特に向いているのはゲームのインタフェースデザインをしている人で、他にもデザイン関連の業務をこなす人もぜひ試してほしい。フルHDでは足りないとは思わないけど、もっと解像度があればいいと思った」と注文も付けた。
同時に複数のオプション製品が発表された。いずれも(USB Type-Cケーブルのみ、Wacom Movink 13と同時発売)、発売は5月下旬の見込みだ。
折りたたみ式のスタンドである「Wacom Movink Foldable Stand」(1万2980円)、スリーブケースの「Wacom Movink Tablet Sleeve」(7480円)、そして「アクセサリーパック」(2万4200円)だ。このアクセサリーパックは、Wacom Movink Foldable StandとWacom Movink Tablet Sleeve、ペンなどを収納できる「Wacom Rollup Case」の3点セットで、他にもWacom Movink 13に付属するUSB Type-C→L字型USB Type-Cケーブル(1m/ACK45206Z)も2530円で用意される。
さらに、HDMI/USB Type-A→USB Type-C変換アダプター「Wacom Converter for HDMI」も2024年内発売予定としてアナウンスされた。
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