ワコムは10月19日、プロクリエイター向けのハイエンド液晶ペンタブレット「Wacom Cintiq Pro」シリーズに、新モデル「Wacom Cintiq Pro 17」「Wacom Cintiq Pro 22」を追加すると発表した。
直販価格はWacom Cintiq Pro 17が37万1800円(税込み、以下同)、Wacom Cintiq Pro 22が44万8800円で、専用スタンドは順に7万4580円と8万3380円となる。発売日はWacom Cintiq Pro 17が26日、Wacom Cintiq Pro 22は11月22日だ。
Wacom Cintiq Proシリーズは、2016年に発売した初代の13型から、16型、24型、27型、32型と、さまざまなサイズをラインアップにそろえてきた。
Cintiq Pro 17のディスプレイサイズは17.3型で、リフレッシュレートは標準で120Hz、応答速度は8msだ。DCI-P3カバー率は99%、Adobe RGBカバー率は88%、Rec.709カバー率は100%(いずれもCIE 1931)で、最大表示数は10億7374万色、1024階調の表現が可能だという。最大輝度は400カンデラ、コントラスト比は1000:1となっている。
Cintiq Pro 22のディスプレイサイズは21.5型で、リフレッシュレートは標準で120Hz、応答速度は12msとなっている。DCI-P3カバー率は99%、Adobe RGBカバー率は95%、Rec.709カバー率は100%で、最大表示数は10億7374万色、1024階調の表現が可能だ。最大輝度は300カンデラ、コントラスト比は1200:1となる。
今回のCintiq Pro 17/22は、2022年発売のCintiq Pro 27と同様に、最新のペン「Wacom Pro Pen 3」に対応している。
Wacom Pro Pen 3は、Wacom Pro Pen 2と比べ、ペン芯が約1mm長い約3mmになっている。ペン先の角度も30度と比較的シャープになったため、視認性が向上した。通常であれば、ペン芯が長くなると荷重をかけた時にたわんだり線がぶれたりしがちだが、芯そのものを改良することにより、安定した線を描けるようになったという。
また、芯の遊びをより小さくし、芯がペンの中で回転しにくいように構造を改良している。傾き検知は最大60度に対応している。
Wacom Pro Pen 3はカスタマイズ性も高く、グリップの太さ、サイドスイッチの数、重心の位置なども付属するカスタマイズパーツによって変更できる。手になじみやすく、書き心地が向上しているという。
どちらも色見本大手の米PANTONEの認証を受けており、広範囲の色を正確に再現できるとしている。色表現が正しいかどうかの確認に別のモニターを使う手間を省け、色補正の時間を大幅に削減できるのが売りだ。
より明るい色や、より深い黒を表現するHDRにも対応しているため、複雑な色や照明、影、コントラストを重視する写真作品の制作や、3Dコンテンツの制作などに効果を発揮するという。
視認度が高まったWacom Pro Pen 3で自然な描画を行えるように、ペン先と描画の視差を最小限に抑えるディスプレイ構造を採用している。反射やギラツキを抑えつつ、ペンがディスプレイ上で滑りすぎないよう、バランスの良い表面処理を施した。
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