プロが選ぶ液晶ペンタブレット「Wacom Cintiq Pro」シリーズに17型と22型が登場 実機を見てきた(3/3 ページ)

» 2023年10月19日 14時00分 公開
[渡辺まりかITmedia]
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人気イラストレーターjistyle氏による即興も

 メディア向け発表会には、日頃からCintiq Pro 27を利用してイラスト制作をしているjbstyle.(ジェイビースタイル)氏が登場。以前のCintiq Proとの違いを語りつつ、即興でイラストを一枚仕上げていた。

ジェイビースタイル氏 「このペン先がいい」と語るジェイビースタイル氏

 違いとしては、「描くときの気持ちよさが格段に上がっている。1日10時間以上作業しているが、以前ほど疲れなくなった」とのこと。その理由に、「表示する色域が広がったため、他のモニターに製作途中のものを移動して色の確認をすることが減ったこと、専用スタンドで角度を自由に変えられること、操作に対して素早く描画がついてくるので、意図しない線が現れることがなく、“戻る”操作が減ったこと」などを挙げた。

ジェイビースタイル氏 質問に答えながら、細かい部分を描き込んでいくジェイビースタイル氏

 「地味だけど、いろいろなところで改良されているので、トータルして作業による疲れが軽減したのではないかと思う」とジェイビースタイル氏。「以前のものでは、(長時間作業していると)かなり液晶が熱くなってしまい、小指が溶けてなくなるんじゃないかと不安だったが、そういうこともなくなった」と会場を盛り上げていた。

 また、価格については「高いと感じるかもしれないが、買えば本気で制作に取り組むはず。そういう覚悟の意味でも、選ぶ価値はある」と語っていた。

 なお、18日にはWacom Cintiq Pro 27の値上げがアナウンスされている。

ファーストインプレッション

 別室には、タッチアンドトライ用にCintiq Pro 17/22/27が用意されていたので、描き味や専用スタンドの動作などを確認できた。

描き心地 Wacom Pro Pen 3とCintiq Proの組み合わせでは、描画の遅延も感じることがなく、紙に描いているようだった
Wacom Pro Pen 3のペン先 Wacom Pro Pen 3のペン先。シャープペンシルまたはゲルインクボールペンのような見た目だと感じた。これだけ芯が長ければ、狙い通りの場所に描画できそうだ 
Cintiq Pro 17の端子 上部に端子類が集中しているCintiq Pro 17
Cintiq Pro 17と専用の簡易スタンド Cintiq Pro 17に付属する専用の簡易スタンドと本体。机上から少し浮いた形になっているのは、グリップ式のExpressKeyを握りやすくするためだ
専用スタンドのロック部 専用スタンドの背面には角度や高さを固定するためのスライド式ロックがある。解除するには下にスライドさせる。ロックしていれば、作業中に動いて困る、ということはない

 専用スタンドでは、左右20度しか回転できないため、ポートレートモードで作業したいという人は、モニターアームを別途購入すると良さそうだ。

 サイズが出そろった感のあるCintiq Proシリーズ。作業場のスペースや持ち運ぶかどうかなど用途に応じて選びたい。

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