RGBライティングは、プリセットの17種類の発光パターンから選択する。点滅(単色)やスプラッシュなど、色が変化しないライティングエフェクトの場合は約1677万色から指定できる。キートップの印字は印刷ではなくダブルインジェクションによる二色成形であるため、摩耗などに対する耐久性が高いだけでなく、キーキャップの印字部分だけがライティングで美しく浮かび上がる。
試用したカラーバリエーションがホワイトだったために明るく反射するせいか、色が変化するタイプのライティングエフェクトはかなり明るく派手という印象だ。また、単色系のエフェクトで白を選択してもやや爽やかな水色寄りに見えるようだ。
Windowsキーなど、一部のキーはアクティブなウィンドウに関わらずOSでハンドルされる。そのため、ゲームプレイ中に触ってしまうとゲーム画面が閉じてしまったり、OSのタスク切り替え画面が表示されてしまったりといった不都合を起こしてしまうことがある。
ゲーミングモードは、そのようなキーを一時的に無効化するモードだ。Windowsキーを始めとして、E/J(半角/全角)キーや変換/無変換/CapsLockキーなどから無効にするキーを選択する。ゲーミングモードへの切り替えは工場出荷時設定では割り当てられていないが、交換用キーキャップにはGAMING MODEキーも含まれている。使用しないキーに割り当ててキーキャップをGAMING MODEキーに交換したり、プログラマブルダイヤルに割り当てたりするといいだろう。
これらのカスタマイズ設定内容は3つまで本体に記憶できるため、EG Toolがインストールされていない他のPCに接続しても自分好みの設定で利用可能だ。デフォルト状態だとFn+1〜3キーにプロファイル1〜3、Fn+4キーでプロファイルの順次切替えが割り当てられているが、プログラマブルダイヤルに割り当てて切り替えてもよいだろう。
ゲーミングキーボードと一般の高級キーボードの違いは何かと言えば、やはりゲームに求められる性能や機能にどれだけ応えているか、という点になるだろう。一般業務では特定のキーを連打するということは少ないが、ゲームでは連打を素早く、確実にPCに伝えることは重要課題となる。
追従式アクチュエーションポイント/リセットポイントの場合、キーの押下状態を正確に伝えるというレベルを超え、ユーザーの意図をより正確にくみ取るために設計された仕組みとも言える。
そのようなゲーム特化の機能を除外して考えても、VK720Aは高級キーボードとして最高峰に近い仕上がりだと感じた。個人的な好みが多分に入る話ではあるが、VK720Aのリニアなキータッチフィーリングはかなりツボに入った。
初動の押下圧も一般的な赤軸よりも軽い30gで、アクチュエーションポイントを小さくしたセッティングでは、フェザータッチなタイピングが癖になる心地よさだ。磁気式アナログ検出スイッチとダブルインジェクションPBTのキーキャップの組み合わせによる耐久性は、現時点での最高峰に近いはずだ。
あえて言えば、昨今の高級キーボードでは有線+Bluetooth×3をサポートしているモデルが多く、有線のみのVK720Aでは少し見劣りするかもしれない。個人的にはテンキー付きフルサイズのUS配列キーボードが好みということもあるので、VK720Aをベースとした一般向け高級キーボードの登場にも期待したい。
なお、本製品の一般発売は6月下旬の予定だが、一足先に同社直販のエレコムダイレクトショップなどで先行の予約販売が行われる(5月25日午後12時〜6月25日午前11時59分まで)。通常3万2980円(予価/税込み、以下同様)のところ、3000円オフの2万9980円なので、気になる人は注目してほしい。
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