筆者が愛用しているMX Ergoは2017年に発売されたモデルのため、充電は当初主流だったmicroUSBが採用されている。しかし今では、iPhoneですらUSB Type-Cに切り替わっており、そろそろmicroUSBケーブルを一掃してUSB Type-Cに一本化したいところだった。
今回のMX Ergo Sでついに待望のUSB Type-C対応となり、ようやくmicroUSBケーブルを処分できるようになった。このアップデートは非常に大きなもので、USB Type-Cに対応しただけで買い換える理由に十分なり得る。バッテリー駆動時間の公称値は、1回のフル充電で最大120日使用可能となっている。
スペック上のアップデート内容はおおむね喜ばしいものであった。しかし、前モデルと比べて気になるポイントがある。それが、ボタン(スイッチ)の静音化だ。
前モデルのMX Ergoは特にスイッチの静音化処理は施されていなかった。クリックすると軽快な「カチッ」という音が鳴り、明確なスイッチのフィードバック(スイッチを押した感覚)を得られる。
今回のMX Ergo Sではスイッチが静音化されており、クリック音が非常に小さくなっている。自宅での利用や、ノイズキャンセルが優秀なZoomなどのオンライン会議ツールでは特に気になるものではないが、静かなオフィスで利用する場合はクリック音が気になることもある。
今回のMX Ergo Sの静音化も最近のトレンドに乗っかっているもので特に違和感はないのだが、この静音化で1点だけ問題が発生する。それは、フィードバックの感覚だ。
静音化の都合上仕方がないとはいえ、前モデルのMX Ergoと比べると静音スイッチ特有の粘り気のような物を感じる。
筆者はどちらかというと、マウスの静音化は求めておらず、明確なフィードバックを得たいタイプなので、MX Ergo Sのスイッチには少し残念だと感じている。ささいな違いではあるが、MX Ergo Sの静音化は賛否が分かれそうだ。
とはいえ、それ以外については大変満足のいくアップデートがなされているため、購入を検討しているなら、ぜひ家電量販店などで実機を試してみて欲しい。
ロジクールの「LIFT M800」で疲れ知らずの環境をゲット
ロジクール、親指操作型トラックボール「M575」「MX ERGO」の新モデル 静音クリックボタンを搭載
ミネベアミツミ製ベアリングを採用したエレコムの“握らないトラックボール”、カスタム可能な実機を見てきた
Kensington、親指操作に対応したワイヤレストラックボール「TB550」
エレコム、手元で握って操作できるハンディ型トラックボール「Relacon」Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.