最後に、家庭用NASにおける2.5GbE対応の必要性についてフォーカスを当てよう。
今回はストレージのベンチマークテストアプリ「CrystalDiskMark 8.0.4」を使って、HDL1-LE02とHDL2-LE02の読み書き速度をチェックした(HDL2-LE02は初期状態の拡張ボリューム構成のままテストを実施している)。接続するPCの主なスペックは以下の通りだ。
そして結果だが、以下のようになった。
2ドライブ構成のHDL2-LE02の結果が振るわないのは、拡張ボリューム構成を取っているためだ。メーカーの公式値との乖離(かいり)は、スピード面で有利なRAID 0構成での結果を示しているためだ。
メーカーの出荷状態でテストしたいという思いと、2ドライブ(ベイ)以上の構成なら冗長構成(RAID 1か拡張ボリューム)で使うという筆者の好みから、今回はあえてRAID 0ではテストをしていない。
さて結果を見てみると、HDL1-LEシリーズのシーケンシャル読み出しは1000BASE-T(1GbE)の上限値である毎秒125MBを優に超えている。先述の通り、HDL2-LE02は冗長構成だとHDL1-LEシリーズと比べると遅くはなるが、それでもシーケンシャル読み出しは毎秒125MB超だ。
一方で、書き込みやランダムリードアクセスについては速度的に1GbEでも十分という感じだ。もっとも、こちらは仕様上の問題では無く、HDDの性能限界が原因で、両モデル共に大きな差はない。
いずれにせよ、読み出しでは2.5GbEに対応したメリットは十分に発揮できている。2.5GBASE-T以上のマルチギガビット環境を構築できているなら、より快適に使えるはずだ。
2.5GbEネットワークの構築には、PCだけでなくルーター/ハブ/スイッチやNASにも対応が求められる。2.5GBASE-Tであれば、LANケーブルは1000BASE-Tで使っているものを流用できるので、機器を入れ換えるだけでLAN内の通信速度が1.5倍(理論値)になる。
自宅のLAN環境が機器の買い換えなどで2.5GbE以上に対応できる状態であるなら、NASも2.5GbE対応にすると快適だ。ネットワークの増速に合わせて、HDL1-LE/HDL2-LEシリーズもあわせて購入してみてはいかがだろうか。
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