エレコムの「Touch Book for iPad 10.9インチ(第10世代)」(TK-CA12BPBK)は、第10世代の10.9型iPadと組み合わせて使う、キーボードと一体になった保護ケースだ。
iPadをノートPCスタイルで利用できるキーボードとの一体型ケースは、Apple純正の「Magic Keyboard Folio」を始め、サードパーティーではロジクール製品が高い知名度を誇るが、本製品はそのロジクール製品と直接競合しうる製品だ。メーカーから実機を借用したので、その特徴をチェックしていく。
エレコムの「Touch Book for iPad 10.9インチ (第10世代)」。型番は「TK-CA12BPBK」で、M4搭載11インチiPad Pro(TK-CA10BPBK)、11インチiPad Air(TK-CA11BPBK)、第9/8/7世代10.2インチiPad(TK-CA13BPBK)といったモデルもあるまず外見から見ていこう。タブレットにキーボード機能を追加するケースの中には、保護機能にはあまり注力せず、四隅や側面ががら空きになっている製品も少なくないが、本製品のケース部は、ポートやスピーカー、背面のカメラ部こそ露出しているものの、四隅を始めとして側面の大部分はしっかりと覆われており、ホコリや水滴の侵入を強固にブロックできる。
またキーボード部はマグネット吸着式で、使わない時は折りたたんで画面を保護する構造になっている。キーボードはトラックパッドも搭載するなど、ロジクールの「Combo Touch」に近い性格を持っている。
背面には折りたたみ式のスタンドを装備しており、キーボード利用時などはこれを組み立てて背面から支える。不要時には平たく伸ばして背面に装着しておく構造なのだが、それゆえ背面にはやや段差ができてしまう。機能的には問題ないのだが、見た目の部分では少々マイナスだ。
ユニークなのは、この背面スタンドにペンホルダーが付いていることだ。Apple Pencilは充電する際にiPadの側面に吸着させるが、そのままバッグに入れて持ち歩けるほど吸着力は強くない。本製品がスタンド部に備えるペンホルダーに挿しておけば、持ち歩く時にも紛失を防げるというわけだ。
この場合、本製品の背面にペンを重ねて乗せる格好になるため、そのぶん厚みが増してしまうのだが、バッグの中でApple Pencilがどこに行ったか分からなくなるよりははるかにマシだろう。
重量は、iPad本体と合わせると実測で1003gあった。見た目のゴツさからも分かるように、決して軽量というわけではない。ただし、それと引き換えに四隅も含めてがっちり保護できるのが利点なので、それらも含めて評価したいところだ。ちなみにロジクールのCombo Touchは実測で1041gだったので、ほぼ同等ということになる。
なおキーボード部はマグネットで吸着しており、不要な場合は取り外せる。キーボードは使わずiPadを立てて使いたいだけの場合、またiPadをケースから取り外すことなく単体で手に持って使う場合は、キーボードを取り外した方が取り回しは良くなり、軽量化できる。ちなみにBluetooth接続なので、キーボードは分離させた状態でも利用可能だ。
もう1つ、本製品のケース部に用いられている軟質樹脂はロジクール製品とよく似た質感だが、ロジクール製品はいったんiPadをはめ込むと取り外しに四苦八苦するのに対し、本製品はある程度融通が利く。常時iPadをケースに入れたままではなく、取り外す機会が頻繁にある場合は、ロジクール製品よりもお勧めできる。
またロジクール製品は、パームレストや背面などがざらざらしたファブリック調なのに対して、本製品は軟質樹脂そのままでツルッとしている。手の脂は目立ちやすいものの、ロジクール製品のざらざらした質感よりも本製品の方が好みという人は多いはずだ。気になるようならば店頭で確認することをお勧めする。
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