2025年2月末、ソニーがBDメディアやMD、ミニDVカセットの生産を終了した。大手メーカーの撤退により各種メディアの入手性が低下していくとみられるため、動向を探るべくレガシーメディアを扱う専門店「Mag-Lab」(株式会社磁気研究所)を訪ねた。
しかし、売り場ではほぼ無風だという。同店は「BDメディアは他にもありますし、MDは下火ですからね。特に駆け込み需要みたいなものは起きていません。一昔前、パナソニックがDVDメディアから撤退したときは転売目的の人まで探しに来ましたが、そういうのは今回はないですね」とのこと。
一方で、レガシーメディアの中でも売れているのが音楽用のカセットテープだ。「往年の音楽好きの方から10代や20代の方まで、かなり幅広い層に人気がありますね。レトロ趣味ブームもありますが、1本100円以下から買える気軽さも大きいのかなと思います。MDも特価品が入ったときはよく売れましたし」
同店では1本80円から1200円を超えるものまで、複数のカセットテープが並んでいた。それぞれの在庫も潤沢で、落ち着いて選べる環境が続いている。
その他のメディアで、根強い需要があるのはFDだ。「活躍していた期間が長いだけあって、仕事関係で必要になるケースもまだあるみたいです。あとは特価品が入ると、お土産的に買っていく人も増えますね」という。
取材時には特価ワゴンにマクセル製のハローキティパッケージがあり、3枚セットで200円の値が付けられていた。他にも3枚1280円のMOディスクセットなども見かけた。
MDにしろFDにしろ、取りあえずは焦って探し回る必要はなさそうだ。
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