既報の通り、先週は「Radeon RX 9070 XT/9070」と「GeForce RTX 5070」を搭載したグラフィックスカードの販売が解禁された。
一部のショップでは店頭販売を実施しており、2月下旬に登場した「GeForce RTX 5070 Ti」と比べれば買いやすい状況に近づいたと言える。ただし街全体で見ると、週末を待たずにほとんどの在庫が姿を消していた。
一方で、BTOマシンの売り場をのぞくと、GeForce RTX 5070以上や、Radeon RX 9070シリーズなどを搭載したモデルが「在庫あり」で複数ストックされている。TSUKUMO eX.は「RTX 5090はまだなかなか入荷しませんが、RTX 5080あたりからは選べるようになっています」と話していた。BTOマシンを扱う他店でも似た感触だ。
電気街を訪れて単品で新GPU搭載カードを買うのは困難ながら、BTOマシンなら難易度はグッと下がる。
このいびつな状況を、不安視する声も聞こえてくるようになった。あるショップは「今の自作マシンの主役はグラフィックスカードです。自作マシンを作るために電気街に来てもその主役が手に入らないわけで、この状態が続くのは自作かいわいとしては非常にクリティカルだと言わざるを得ません」と吐露する。
しかし、現状打破は簡単ではなさそうだ。上記のショップは続けてこう語る。「上位に比べたらまとまった数量が入荷できているとはいえ、まだ需要に追い付いていませんからね。その状態で派手に売るのは、1月末のあの騒動があってやはり怖いのです。いずれにしても、需要と供給、近隣の他店さんの様子を見て判断するしかないでしょう。最悪、ミドル以下のラインアップでもWeb注文が主体になってしまうかもしれません」
杞憂であることを祈りつつ、引き続き動向を追いかけていきたい。
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