ロープロファイル磁気スイッチ搭載、ELECOM GAMINGの「VK720AL」を試す 次世代ゲーミングキーボードはさらに“低く速く”を目指した(2/4 ページ)

» 2025年05月14日 12時52分 公開
[瓜生聖ITmedia]
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

 VK720ALで最大となる変更点は、ロープロファイルキースイッチの採用と、ボディーの薄型化だ。スタンド未使用時のキーボード全体の高さは約27mmと、VK720Aの約32mmからかなり低くなっている。

 本体重量も約651g(ケーブル除く)と、前モデル約785gから17%ほど軽量化している。実際、手に取ってみるとこの重さの違いは明らかだ。キートップとトッププレートの隙間が少なく、かばんに入れても他の荷物と干渉しにくい点も普段の持ち運びに便利に感じる。

photo ファンクションキーと一部機能キーを備えた75%レイアウトだ
photo カラーバリエーションはブラックとホワイト、配列は日本語(JIS)、英語(US)で展開する

 一方で、底面には大型のラバー足が配置されており、キータイプ中にボディーがズレるようなこともなかった。軽量化による安定性の低下はないと言ってよさそうだ。

photo 横長のラバー足によってしっかりとした安定感を実現している

 ビルドクオリティーも過去製品と同じく高い。ボディーの上面フレームに採用されているマットなアルミニウム素材は、剛性と共に見た目の質感にも大きく寄与している。

 キートップが浮いているように見えるフローティングデザインのため、特にホワイトモデルではキー下のRGB LEDから漏れる光がトッププレートに反射してサイバー感のあるイルミネーションが美しく映える。

 キートップはPBT樹脂製の二色成形(ダブルインジェクション)キーキャップを採用しており、光がきれいに透過するだけでなく、長期間使用しても印字が摩耗/消失しにくい。

photo PBTダブルインジェクションのキートップは透過光が美しい

 VK720Aのネオクラッチキーキャップは、VK720ALでも引き続き採用されている。ロープロファイルキースイッチのため、キートップの窪みはVK720Aに比べると控えめだが、しっかりと指先をホールドしてくれた。ゲームでの左手親指操作を想定したZ〜Mキーの左右非対称な彫り込みも操作性の向上に効果が出ている。

photo ロープロファイルの磁気式アナログ検出スイッチ。キートップはPBTダブルインジェクション

 VK720Aの大きな特徴である交換式スペースバー機構は、VK720ALでも採用されている。出荷時に装着されているスペースバーは短めの「ショートスペースバー」(通常キーの4.2個分程度)だが、JIS配列モデルならスペースバー左横の無変換キー、US配列ではカスタマイズキーを省略し、スペースバーを延長する付属の「ロングスペースバーユニット」(通常キー5.2個分相当)に交換すれば左手寄りまでスペースキーを広く取れる。

 スペースバーを長く使いたいユーザーや、無変換キーを使わないユーザーにはうれしいギミックだ。

photo VK720Aで驚いた交換式スペースバー機構も実装されている
photo 左右にStandard-AとType-CのUSBポートを搭載している。本体との接続にはType-Cポートを使用する
photo Standard-A側はハブになっており、ワイヤレスマウスのドングルなどを接続できる

 右上には、引き続きプログラマブルダイヤルが搭載されている。サイズはVK720Aと同等ながら、他のキーがロープロファイルになったために指が届きやすくなった印象だ。

 回転(正・逆方向)および押し込みの3つの操作に、それぞれ機能を割り当て可能で、出荷時は「音量アップ/ダウン+ミュート」に設定されている。

 ダイヤルの上部にはインジケーターLEDが3つ並んでおり、左からCapsLock、ScrollLock、ゲーミングモードのオン/オフ状態を表示する。

photo 本体右上に搭載されたプログラマブルダイヤル。アルミ製で適度な摩擦があり指にフィットする。押し込み+回転の3入力に対応し、多彩な機能が割り当て可能だ

 ボディー底面には折りたたみ式のチルトスタンドが内蔵されている。VK720A同様、2段階(6/9度)の傾斜角に対応し、スタンドを使用しないフラット状態とあわせて3通りの角度でタイピングポジションが調整できる。

 好みにもよるが、ロープロファイルのVK720ALではVK720Aよりも浅めの傾斜の方が打ちやすいように感じた。そういった観点からも、3通りの傾斜角度が選べるのはありがたい。

photo 底面には折りたたみ式のチルドスタンドがある
photo チルトスタンドを最大まで立てた状態(9度傾斜)。小さめのボディーだがタイピング時の安定感は良好だ
photo チルトスタンドを収納したフラット状態(3度傾斜)。スタンド未使用でも手首への負担は少ない

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

最新トピックスPR

過去記事カレンダー