今回HYTEがX50と並んでが力を入れていた展示が、ARGBとファンの制御を行うアプリ「HYTE Nexus」だ。
Nexusは、部屋全体のライティングを制御できる機能を持っている。これにはキーボードはもちろん、キャンバスやシステム全体が含まれる。単色に設定する機能の他、画面に表示されているものを参考に、ピクセルをサンプリングして没入感のある体験を実現できる「ミラーリング機能」も用意する。また、音楽に反応するモードもあり、さながらミニDJのように機能する。
ライティングシステムだけでもNexusは多機能だが、ファン(冷却)制御機能も備わっている。現在は一部ケースに備わるタッチスクリーン上でライティングコントロールが可能だが、数週間後をめどに「HYTE Q60」「HYTE Q80」(Q80は2025年夏に発売予定)などファン制御にも対応する見通しだ。
「HYTE Y70 Touch Infinite」ケースとNexusを使い、タッチ操作でライティングを制御しているところ。このようなHYTE製のタッチスクリーン付きケースと組み合わせることで価値を最大化できることもNexusの魅力だNexusアプリの大きな目標の1つは、 可能な限り多くのメーカーや互換性のあるハードウェアにオープンであることだという。「OpenRGB」がサポートするハードウェアについては、Nexusでもサポートする見通しだという。他メーカーとも協力関係を持ち、サポートも得ているようだ。
現時点では主にHYTE製デバイスへの対応にとどまるが、将来的には多くメーカーと互換性を持つエコシステム、プラットフォームを構築することを目指している。例えば、現時点ではASUSTeK Computerの「ROG(Republic of Gamers)」ブランドのグラフィックスカードなどのライティング制御も可能だ。「Powered by Nexus」のロゴは、今後さらに多く見られるようになる予定という。
Nexusアプリは完全無料で利用でき、現時点では2週間ごとにメジャーアップデートがリリースされている。サードパーティーにもSDKを提供することでさらに機能を拡張していく予定だ。
HYTEの新型PCケース「X50」「X50 Air」は、丸みを帯びた独創的なデザインが魅力のアートのような製品だ。製造の難しさを克服した美しい外観は、静音性を高めるアコースティックガラスや優れたエアフロー設計といった実用性も兼ね備えている。
「Nexusソフトウェア」は、ライティングやファンを簡単に制御でき、部屋全体の雰囲気を演出する。音楽に反応するモードや他社製品との互換性も目指しており、同社製のタッチスクリーン付きケース「Y70 Touch Infinite」などと組み合わせれば魅力を最大限に引き出すことができるだろう。
秋葉原ではVTuberとのコラボケースなどで認知度がどんどん上がっているHYTEだが、今回展示されていた新しいデザインのケースはもちろんのこと、ソフトウェアにも力を入れていく姿勢が感じ取れる展示だった。HYTEの次の一手に期待したい。
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