日本マイクロソフトは6月10日、新型Copilot+ PC「12インチSurface Pro」「13インチSurface Laptop」の個人向けモデルを発売する。Microsoft Store(直販サイト)における最小構成の販売価格は、12インチSurface Proが14万9380円(キーボード/ペン別売)、13インチSurface Laptopが16万4780円となる。
同社が6月3日に開催した報道関係者/インフルエンサー向け内覧会で、両モデルの実機が展示されていた。写真を交えつつ、特徴を紹介したい。
6月3日に開催された報道関係者/インフルエンサー向け内覧会では、主要なPCメーカーのCopilot+ PCが一堂に会した。Copilot+ PCで「できること」に焦点を当てたイベントで、主なデモンストレーションにはSurfaceが使われていた12インチSurface Proと13インチSurface Laptopは、AI(人工知能)を活用した機能を強化したCopilot+ PCの一層の普及を狙って登場する戦略モデルだ。名前に世代が含まれていないことからも分かる通り、いずれも“初代”という扱いとなる。
SoCをエントリークラスの「Snapdragon X Plus 8-core」にしたり、画面のサイズと解像度を抑えたりと、価格を手頃にする工夫を凝らしている。ただ、特に若年層(いわゆる「Z世代」)は、単に価格が安いだけでは手に取らない。
そこで、両製品はパッケージやボディーのカラーにも気を配っている。カラーは定番の「プラチナ(Platinum)」の他、海の色をイメージした「オーシャングリーン(Ocean)」と、新色の「バイオレット(Violet)」を用意している。いずれも淡い色合いで、若年層を意識して設定したという。
余談だが、オーシャングリーンに「グリーン」が付いているのは日本だけだという。「単に『オーシャン』というと欧米では緑(グリーン)を想起するが、日本では青(ブルー)のイメージが強い。オーシャンというだけでは正しい色を想起できない」という理由からカラー名にグリーンを追加したそうだ。
両モデルの本体のポート類は以下の通りとなっている。
他のサイズのSurface Pro/Surface Laptopと比べると、USB4(Thunderbolt 4)端子を備えないのは分かりやすい差別化要素だ。ターゲットとなるユーザー層を考えると、あえて対応する必要がないという判断だろう。
ただし、Microsoft自身が定めた互換性要件のアップデートもあって、USB 3.2 Gen 2 Type-C端子はいずれもUSB PD(Power Delivery)による電源入力と、DisplayPort Alternate Modeによる映像出力には対応している。「超高速なストレージを接続する」「超高解像度なディスプレイを接続する」といったことをしない限りは、これで必要十分だろう。
12インチSurface Proのポート類は、右側面に集中している。アナログ音声出力は備えないため、有線の音声機器をつなぐ場合は、USB 3.2 Gen 2 Type-C端子を介して接続する必要がある……と、長年Surfaceを使っている人は、両モデルにSurfaceシリーズ固有の「Surface Connect端子」がないことに気付いたかもしれない。
担当者によると、「USB Type-C端子で電源入力や映像出力もできるようになり、当社の純正オプションでもUSB Type-CやThunderbolt 4に対応するドックを用意した」こともあり、Surface Connect端子の利用者は減少傾向にあったという。そのため、両モデルでは“思い切って”省くことにしたそうだ。理由を考えると、今後の新モデルではSurface Connect端子がないのが“当たり前”になる可能性もある。
なお、12インチSurface ProについてはACアダプターも別売としている。ACアダプターを付属しないのも、Surfaceシリーズとしては初めての試みだが「Surface ProのようなタブレットタイプのSurfaceを購入されるお客さまは、スマートフォン用を含めて何らかのUSB PD電源アダプターを持っていることが多い」ということでオプション扱いとしたそうだ(※1)。なお、充電ケーブルは付属する。
(※1)一部の国/地域では「13インチSurface Pro(第11世代)」でもACアダプターを原則として付属しない(特定構成にのみ付属)
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