13.3型の電子ペーパー「BOOX Tab X C/NoteMax」を試す “巨大サイズ”が最大の魅力、2機種の違いは?「目指せ↑ワンランク上の仕事術」デジモノ探訪記(2/2 ページ)

» 2025年07月10日 15時00分 公開
[石黒直樹ITmedia]
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このサイズを生かせるかどうかが、最大の判断ポイント

 TabXCとNoteMaxの最大の特長は、やはり「13.3型というサイズ」に尽きるでしょう。電子ペーパーとしての表示品質は、他のBOOX端末と大きな差はなく、最新モデルであるため性能面でネックとなることもありません。

 では、この13.3型というサイズは、どのように活用できるのでしょうか。

 まず挙げられるのは、純粋にA4サイズクラスのドキュメントをそのまま表示できる点です。ビジネスシーンではA4サイズの資料を扱うことが多いため、それらをほぼ等倍で表示できるのは、閲覧や書き込みにおいて非常に有利なサイズと言えます。

 もちろん、Kindleなどの電子書籍においても、この大画面は存分に生かされます。雑誌サイズでも細部までしっかりと読み込めますし、コミックを見開き表示にした場合でも、紙のコミックよりも大きなサイズで表示されることもあり、その迫力は格別です。

photo 拙著「図解即戦力 システム設計の教科書」の電子版(Kindle)。ほぼ紙本と同じサイズで読むことができます

 そして、もう1つの大きな利点が分割表示です。Androidベースの端末なので、左右に異なるアプリを表示できます。10型クラスの端末では、分割表示にすると「小さくて見づらい」と感じることも多いですが、13.3型であれば、そこまで表示が小さくなることはありません。

 「分割して何を表示するの?」と思うかもしれませんが、例えば左側に資料、右側にメモアプリを配置すれば、まるで教科書とノートを1つにまとめたように使えます。このように、参照しながら入力を行うような使い方は、大画面だからこそ大きな効果を発揮するでしょう。

文章入力デバイスとしても快適。ただしペンの反応はアプリによる

 13.3型というサイズは、文章入力端末としても十分に活用できる大きさです。BOOX純正のUS配列専用キーボードが販売されている他、Bluetoothキーボードも接続可能です。私自身、普段使用しているREALFORCE RC1を接続して試したところ、問題なく使用できました。キーボードと合わせてマウスも使いたくなるものですが、OSにAndroidを搭載しているため、マウスの接続も可能です。

 さらに、これらのモデルはGoogle Playアプリをインストールできるため、メモ帳アプリはもちろんのこと、Wordのような文書作成ソフトも利用可能です。

 電子ペーパーの最大の特徴は、やはり目に優しいところにあります。このBOOX端末であれば、お好みのキーボードを接続するだけで、目に優しい環境で文章作成ができるワークスペースを比較的簡単に構築できるでしょう。

photo 分割表示の例として、左側にKindleアプリ、右側にメモアプリ(Obsidianなど)を配置する使い方は非常に便利です。70%サイズのキーボードを接続しても、本体の幅が広いため、バランスよく使用できるでしょう

 TabXCで採用された新しいスタイラス「InkSpire」についてですが、個人的に緻密なイラストを描く用途ではないため、線がスムーズに書ければ十分だと感じています。この点においては、従来のPen Plusでも全く問題ありません。

 そのため、InkSpireの真価を最大限に引き出せているとは言い切れませんが、BOOX純正の「ノート」アプリでの書き心地は特筆すべきものがあります。ペン先の追従性は非常に優れており、Apple Pencil Proにも匹敵する応答速度だと感じました。

 ただし、注意が必要なのはサードパーティー製アプリとの相性です。例えば、メモアプリObsidianのプラグインである「Excalidraw」(手書き機能)を使用すると、明らかにペン先の追従に遅延が見られます。このように、ペン入力の快適さは利用するアプリに大きく依存すると思われます。もし手書き機能を重視されるのであれば、購入前に実際に店頭などで試用されることを強くお勧めします。

サイズがマッチすれば、あとはカラーかモノクロかの選択か

 同じ13.3型でありながら異なる特徴を持つTabXCとNoteMax。どちらがより適しているかは、ご自身の利用用途によって判断するしかありません。

 個人的な意見としては、現状で電子ペーパーをあえて選ぶのであれば、モノクロのNoteMaxを選択します。カラーモデルも美しい表示ではありますが、フロントライトを使用すると、私にはやや目が疲れる感覚があり、電子ペーパーの「目に優しい」という最大の利点が薄れてしまうと感じるためです。モノクロ表示でも十分に鮮明ですし、もしカラー表示が必要であればiPadを使用すればよい、と割り切っています。

 もちろん、カラーモデルが劣っているわけではありません。私が様々な端末を使い分けているため「用途が特化した1台」を求めてしまう傾向がありますが、「あれもこれも一台で」と考えるのであれば、カラーモデルを選ぶのも良い選択肢でしょう。

 BOOX TabXCとNoteMaxはどちらも高価な製品ですが、「このサイズでなければならない」という特定の用途がある方にとっては、まさに最適な製品だと思います。

 個人的な願望としては、「15型、17型といったさらに大きな製品が出ても良いのではないか」と感じています。電子ペーパーは画面が眩しくないため、たとえ大型化しても邪魔になりにくいからです。

photo 専用カバーもなかなか質感が高く、マグネットで本体にしっかりと装着できます。この専用カバーは、TabXCとNoteMaxのどちらのモデルでも利用可能です。
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