Googleは8月1日、推論能力を大幅に強化したAIモデル「Gemini 2.5 Deep Think」の提供を開始した。Google AI Ultraサブスクライバー向けにGeminiアプリで利用可能となる。
Gemini 2.5 Deep Thinkは、5月に開催されたGoogle I/Oで発表されていたAIモデル。当時よりも大幅に改善されており、2025年の国際数学オリンピック(IMO)で金メダル水準を達成したモデルをベースとしている。そのモデルは複雑な数学問題の推論に数時間を要するが、今回リリースされたモデルは、より高速で日常的な使用が可能であり、社内評価では2025年のIMOベンチマークで銅メダルレベルのパフォーマンスを達成しているという。
人間が複雑な問題に取り組む際に潜在的な解決策を多角的に検討するのと同様に、並列思考技術を使用しているのが特徴だ。Geminiが多くのアイデアを同時に生成・検討し、時間をかけて異なるアイデアを修正・組み合わせて最適な答えに到達する。
また、推論時間を延長することで、Geminiがより多くの仮説を探索し、複雑な問題に対する創造的解決策に到達できるようになった。強化学習技術により、モデルがこれらの拡張推論経路を活用し、より直感的な問題解決能力を獲得している。
Googleによると、競技コーディングのパフォーマンスを測定するLiveCodeBench V6や、科学や数学を含む、さまざまな分野の専門知識を測定するHumanity's Last Examなどのベンチマークで、ツールを使用しない他のモデルを上回るパフォーマンスを達成したとしている。
Googleは8月5日、デスクトップ向けChromeブラウザの安定チャネルをアップデートした。WindowsおよびmacOS向けに「139.0.7258.66/.67」、Linux向けに「139.0.7258.66」を展開している。
Chrome 139では、アドレスバーをクリックして何か入力しようとすると、最近の検索クエリに加えて、AIによるおすすめの検索クエリが表示されるようになる。なお、この機能は段階的に展開されるので、Chrome 139にアップデートしてもすぐに使えるとは限らない。
この他、今回のバージョンでは、12件の脆弱(ぜいじゃく)性が修正されており、CVE番号が公開されているのは、以下の8件。カッコ内は深刻度を表している。
この他、内部監査、ファジング、その他の取り組みによるさまざまな修正も行われているとのこと。
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