NVIDIAは8月18日(中央ヨーロッパ時間)、クラウドゲーミングサービス「GeForce NOW」のアップデートを9月から順次実施することを発表した。今回のアップデートは、最上位の「Ultimateプラン」においてBlackwellアーキテクチャのGPUを利用できるようになる他、クラウドストレージにゲームアプリを“インストール”する「Install-to-Play」という新たな仕組みが導入される。
今回のアップデートに伴うプレミアムプラン(Performanceプラン/Ultimateプラン)の料金に変わりはない。
Ultimateプランでは従来、描画用GPUとしてAda Lovelaceアーキテクチャの「GeForce RTX 4080」相当のクラスターを利用できたが、今回のアップデートによってBlackwellアーキテクチャの「GeForce RTX 5080」相当のクラスターを選択できるようになる。
これにより、DLSS(Deep Learning Super Sampling)に新規追加された「マルチフレーム生成」を利用できるようになり、最大で5K(5120×2880ピクセル)/120fpsの映像ストリーミングに対応するという。また、「NVIDIA Reflex」の適用時は最大でフルHD(1920×1080ピクセル)/360fpsの映像ストリーミングが可能となる。
なお、GeForce RTX 5080クラスターの利用にはゲーム側の対応も必要となるため、利用可能となる時期はタイトルによって異なる。
Ultimateプランの利用者は、「GeForce RTX 5080」相当のGPUクラスターを選択できるようになる。GPUクラスターを構成するSuperPODのピーク演算性能は62TFLOPSで、48GB分のフレームバッファーも備える今回のアップデートでは、より高画質なストリーミングを行える「CQS(Cinematic Quality Streaming)」と、ストリーミング映像の遅延(レイテンシー)を抑制する「LLS(Low Latency Streaming)」も導入される。
これらにより、環境次第でゲームをオンプレミス(ローカル)実行した場合と遜色のない映像で楽しめるようになるという。
CQSでは「色域の拡大」「RPR(Reference Picture Resampling:動的な解像度変更)を適用したAV1形式でのストリーミング」などを通してストリーミング映像の画質を改善している。ストリーミング映像の最大ビットレートは100Mbpsとなる現状、GeForce NOWでゲームを遊ぶ場合はゲームタイトル側の対応も必要となる。今回のアップデートでは、非対応ゲームタイトルを遊ぶための仕組みとして、プレミアムプラン(Performance/Ultimate)利用者を対象に「Install-to-Play」が導入される。
その名の通り、Install-to-Playではゲームをユーザーごとに割り当てられた専用クラウドストレージにインストールした上で、GeForce NOWを通してストリーミングプレイできる。現時点ではValveのゲーム配信サービス「Steam」において配信されているゲームタイトルで利用可能で、「Ready-to-Play」タイトル(元からストリーミングプレイ可能なゲーム)と合わせて約4500タイトルが遊べるようになる。
Install-to-Play用の一時的なクラウドストレージは、標準で1ユーザー当たり100GB利用できる。永続的なストレージが必要な場合は、以下の通り有料で追加可能だ。
NVIDIA、Discord、Epic Gamesの提携により、2025年後半にコミュニケーションアプリ「Discord」内でゲームを遊ぶ機能が実装される予定だ。この機能では、GeForce NOWの技術が活用されている。
第1弾の対応ゲームは「Fortnite」となり、期間限定で無料体験できる見通しだ。
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