パナソニック コネクトの「Let'snote SC」シリーズ(以下、CF-SC6)は、12.4型ディスプレイを搭載した小型軽量重視のモバイルノートPCだ。
Let'snoteシリーズの中では最軽量クラスに属し、本体重量は約919g、本体サイズも約273.2(幅)×208.9(奥行き)×19.9(高さ)mmとコンパクトに仕上がっている。最小最軽量モデルながら、アスペクト比が3:2のディスプレイによって視認性を確保することで、コンパクトボディーによる実用上の制約は感じにくい。
小さな本体サイズのメリットは、単に軽くて持ち運びやすいだけではない。CF-SC6のコンパクトなフットプリントは、モバイルワークにおける実用性を高めている。例えば、“街カフェ”などに多い直径60cm前後の丸テーブルでは、14型クラスのノートPCだと本体だけでスペースを占有しがち。コーヒーカップや軽食の皿と並べて置くには窮屈な場面も多い。
筆者が「ThinkPad T14s」を同様の環境で使用した場合では、Enterキー付近の操作で指がカップに触れそうになることもあったが、CF-SC6ではそうした干渉が生じない。机上に余白が生まれることで、作業に集中しやすくなるのは利点といえる。加えて、軽さは持ち歩きで携行する「荷物としての重さ」をほとんど意識せずに済む。
さらに、ディスプレイ開閉時に本体が机から浮き上がらず、片手で自然に開けられる“バランス”も、移動合間のカフェなどで頻繁に利用する場合に使用感を大きく左右する。モバイル環境での取り回しやすさと快適性の両立という点で、CF-SC6は非常によく練られている。
CF-SC6のディスプレイは12.4型で解像度は1920×1280ピクセルと、数値だけを見ると控えめな印象を受けるかもしれない。しかし、実際の使用感は数値以上に広く感じる。
その理由の1つが、やはり3:2のアスペクト比にある。従来モデルで主流だった16:9や16:10に比べ、縦方向の情報表示量が多く、Webブラウジングや文書作成、スプレッドシートの閲覧や編集といった用途で、画面内の見通しがすこぶる良い。スクロール頻度が減るため、作業のテンポが乱れにくく効率も上がる。
また、1920×1280ピクセルという解像度は、12.4型の3:2ディスプレイにおいて約186dpiという、高いピクセル密度で文字やアイコンの輪郭をくっきりと表示できることにもつながる。
これは13.3型フルHD(1920×1080ピクセル、16:9、約166dpi)や、同じ13.3型で1920×1200ピクセル(16:10、約170dpi)といった一般的なノートPCのディスプレイと比べても高精細といえる。視認性という観点でも、サイズのハンディを感じさせないどころか、それを上回る体感を得られる。
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