リコーの「THETA」シリーズが市場を開拓し、Insta360が矢継ぎ早に新モデルを投入、さらにGoProやDJIも参入した360度カメラ市場──ここに新たに参入したのがAKASOです。
アクションカムが盛り上がっていた時期も、AKASOは他社より安くて購入しやすいモデルを市場に送り出していましたが、ついに360度カメラでも「AKASO 360」という製品でチャレンジを始めました。
他社の360度カメラは最新モデルが6万円以上、2024年の旧モデルすら5万円以上が当たり前という世界なのに対し、AKASO 360は本体+バッテリー×2個、さらにアクセサリーまで付属して2万8980円という低価格を実現しています。
カメラの価格は画質と直結しているところもありますが、AKASO 360のポテンシャルはどの程度のものでしょうか。各社の製品を試している筆者がレビューします。
AKASOは中国/深センに拠点を持つアクションカメラメーカーです。360度カメラは初参入となります。実は360度カメラって、スマホでもミラーレスでも撮影できないシーンが撮れるカメラとして世界中で人気を集めつつあります。
しかし、高価なモデルが多く、ユーザー層はガジェット好きな大人が中心でした。そこでAKASOは学生であっても購入しやすい低価格路線を狙ってきたというわけです。
主なスペックは以下の通りです。
画質の要となるセンサーサイズは1/2インチです。これはリコー「THETA X」(2022年)や、「Insta360 X3」(2022年)と同様の大きさです。1/1.28インチセンサーを使っている「Insta360 X5」(2025年/7万3800円)などとの価格差は、こういったスペックの差に現れているといえるでしょう。
ボディー形状は縦長で、レンズは前後の光軸を合わせています。リコーのTHETAシリーズやInsta360 Xシリーズと同様の形状です。側面には風切り音低減処理が施されたステレオマイク、充電/通信用USB Type-C端子、バッテリー/microSDメモリーカードスロットがあり、反対側には電源ボタンがあります。またタッチスクリーン下部のパネルがシャッター/録画ボタンとなっています。
全体的な操作感もInsta360 Xシリーズに似ているところがあります。
底面部には、360度カメラに欠かせない三脚穴が備わっています。
側面のパネルを開くと、バッテリー/microSDメモリーカードにアクセスできます。USB端子は樹脂素材のカバーで保護されており、構造から防水仕様ということが分かります。公式サイトでは雨や雪でも使えると記されていますが、IP/IPX表記はありません。
バッテリー容量は1350mAhです。AKASOは最も安価なセットでも複数のバッテリーを付属してくれるありがたいメーカーで、AKASO 360にも標準で2つのバッテリーが付属します。
8K/30fpsで撮影できる360度カメラ「QooCam 3 Ultra」の強みと弱点 GoPro MAXみたいな箱型ボディー
1年で大幅進化した「Insta360 X5」先行レビュー センサー大型化と新映像エンジンの実力を“X4”と比較した
「Insta360 GO Ultra」はウェアラブルから本格撮影まで、 一台で何役もこなせる可能性を秘めている 実機レビュー
扱いやすい機能を凝縮したハイコスパなスマホジンバル「Insta360 Flow 2」 Proとの違いは?
Apple DockKit対応ジンバル「Insta360 Flow 2 Pro」は、多くの改善ポイントを重ねて使いやすくなったCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.