Magic Keyboardとの最も大きな違いは、トラックパッドを搭載していないことだ。ポインターの移動を頻繁に行うのであれば、画面のタップに頼らず、Bluetoothマウスを用意した方がよいだろう。
この他、キーボードバックライトが省かれているも、ロジクール製品によくある割り切りなのだが、ユーザーによっては致命的かもという場合もあるだろう。
キー配列は一般的な日本語JISで、純正のMagic Keyboardとほぼ同じなのだが、唯一大きな違いは、本来は数字キーの「0」の右側にある「\」が、同じ列の左端、つまり「1」キーの隣に移動していることだ。
これは既存のロジクール製品でも見られる配置で、アルファベットと数字の位置関係を重視したことによるものだが、記号の入力頻度が高いと戸惑うこともあるだろう。
最上段のファンクションキーも、左上にはEscキーではなくホームキーが配置されており、その隣には接続先を切り替える3つのキーが並ぶなど、独自色が強い。本来のファンクションキーの中にも「早送り」「早戻し」など省かれているキーもあり、利便性はやや低下している。
ただし、キーピッチは一般的な約19mmを確保しており、キーストロークも約1mmと十分で、Magic Keyboardと比べても遜色のないタイプ感を実現している。キーの素材が異なるせいで、入力音がややチープに聞こえるのが、違いと言えば違いだ。
もう1つのネックは重量で、本体のみで実測が820g、iPad Air本体の合計で実測1442gと、かなりのヘビー級だ。今回比較しているiPad Pro+Magic Keyboardの組み合わせは1200g強なので(iPad自体の重量差はあるにせよ)本製品は相当に重い。前述のようにキーボードが分離できるので、使わない時はこれらを外して軽減を図るしかない。
他にもMagic Keyboardも同様なのだが、保護されるのはあくまでも表と裏だけで、側面はむき出しのままとなり、防水/防じんという観点ではやや不十分だ。バッグの中に縦に入れていて、出先で雨をかぶると側面から水滴が侵入しかねないため注意が必要だ。さらに、本体ごと膝の上に乗せてのキー入力が難しいのも、ネックになるかもしれない。
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