コンセントが近くにないときの心強い相棒! 持ち運べるAC出力対応の小型ポータブル電源を試して分かったこと(1/2 ページ)

» 2025年09月21日 12時00分 公開
[渡辺まりかITmedia]

 デジタルカメラの内蔵バッテリーを充電する際は、コンセントに接続するAC充電器を使う場合がほとんどだ。もちろん、カメラ本体のUSB端子を通じて充電可能なモデルも多いが、今すぐにカメラを使いたい、だけど予備バッテリーも充電しておきたいという場合は、充電器か予備で用意したバッテリーを使うしかない。

 とはいえ、充電したいときにコンセントが近くにないこともある。そんなときの救世主となり得るのが、サンワダイレクトのAC出力対応小型ポータブル電源「700-BTL025N」だ。“ポータブル電源”と聞くと、「そんなに重いのを持ち歩けない」と反射的に思う人がいるかもしれないが、まずはメーカーから借り受けた実機のレビューで確かめてほしい。

「700-BTL025N」 コンパクトなポータブル電源「700-BTL025N」

“ポータブル”といえる電源「700-BTL025N」

 700-BTL025Nは、最大65Wで出力するコンセントを搭載したポータブル電源だ。サンワダイレクト価格は1万1800円で、セール時には1万円を切っていることもある。

 ボディーサイズは実測値で約95(幅)×149(奥行き)×34(高さ)mm、重量は約601.5gなので、携帯できるサイズ感にまとまっている。

Galaxy S23 Ultraとのサイズ比較 スマートフォンの「Galaxy S23 Ultra」とフットプリントを比べてみた。700-BTL025Nのコンパクトさが分かるのではないかと思う
iPhone 16とのサイズ比較 こちらは「iPhone 16」とフットプリントを比べてみたところ。奥行きがほぼ同じだ
手持ちのポータブル電源との比較 8年ほど前に購入したJackeryの「PowerBar」との比較。容量が2万3200mAhと大きいが、持ち歩くにしても大きかったため、ほとんど使わなかった
「700-BTL025N」 「700-BTL025N」本体と付属のACアダプター
700-BTL025Nの表 700-BTL025Nの天面
端子面 端子は1面に集中して配置している。カバーを廃したことで、アクセスしやすくなっている
左側面 左側面には何もなくシンプルだ
右側面 右側面に電源ボタンとインジケーターLEDを備える。なお、電源ボタンはほぼ出っ張りがないので、不意に電源が入ることがない
背面 端子の反対の面には仕様などが印刷されている

 バッテリーはリチウムイオン電池で、容量は3.62Vに換算すると1万1400mAhとなる。電力量が41.27Whのためほとんどの飛行機内に持ち込める。最大12W出力に対応するUSB Standard-A端子を搭載しており、USB機器にも充電できる。ただし、AC出力とUSB出力は同時に使えないので注意したい。

 本体への蓄電は付属のACアダプターで行う。100〜240Vに対応しているので、海外で使うこともできる。フル蓄電には約3〜4時間かかる。電池残量は側面のLEDインジケーターで確認可能だ。LEDが4つ点灯していれば76%以上、3つで51%〜75%、2つで26%〜50%、1つで1%〜25%だ。電源ボタンを押すことでもチェックできる。

付属のACアダプタ ACアダプターは小型だ
240Vに対応 240Vの入力に対応する
LEDインジケーター 側面にあるLEDインジケーター

 AC出力するには、電源ボタンを5秒ほど長押ししてオンにする必要がある。プラグを差すだけで、あるいは電源ボタンを短押しするだけで使えるようになるわけではないので注意しよう。

長押ししてオン 電源ボタンを押してAC出力をオンにしたところ。「AC」のLEDが青く光る

 もう1つ注意したいのは、700-BTL025NのAC出力は正弦波ではなく疑似正弦波(矩形波)であるということだ。医療機器や精密機器、モーターなどで利用すると不具合が生じるかもしれない。PCでの利用に関しては「特に問題がないが、注意事項の確認をお願いしたい」とのコメントをメーカーからもらっている。その注意事項によれば、「Surface Pro 7」は対応せず、消費電力が65W以下のもの以外は使えないとのことなので気を付けたい。

 では、さっそく使ってみよう。

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