最近のミニPCはかなり進化している。ボディーがコンパクトなだけに、どうしても性能が気になるし、拡張性が少ないなど割り切りが必要そうと思っている人も多いだろう。しかし、今回紹介する「GEEKOM A9 Max」は、そういったイメージを改めるモデルだ。
実際どのようなパフォーマンスを備え、機能面はどうなのかをチェックしていこう。
まずGEEKOM(ギーコム)についてだが、同社は中国深センで展開するミニPCのグローバルブランドであり、さまざまなモデルのミニPCを展開している。
今回送られてきたモデルは、ハイエンドに位置付けられており、CPUにAMDのRyzen AI 9 HX 370を採用する。12コア24スレッド/ブースト時は最大5.1GHzで動作し、内蔵GPUとしてAMD Radeon 890Mを備えるだけでなく、AIの性能もNPUが最大50TOPS、全体で80TOPSの性能を持っている。
メモリは32GB(16GB×2/DDR5 5600MHz SO-DIMM)を搭載し、最大で128GBまで対応する。ストレージは容量2TBのM.2 SSD(PCI Express 4.0 x4対応)で、別途M.2 Type2230のSSDも増設可能だ。
小型PCの場合、インタフェースの構成も重要だ。本製品では、USBが合計で8ポート、そのうちUSB4に対応したUSB Type-Cポートが2基、10Gbps対応のUSB Standard-Aポートが5基、ネットワークには2.5GbE対応の有線LANが2基、Wi-Fi 7の無線LANを備え、映像出力はHDMI 2.1が2基にUSB4×2の合計4画面同時出力が可能だ。また、SDメモリーカードリーダーも内蔵している。
重量は実測でPC本体が約711g、ACアダプターと電源ケーブルが約380gの合計1.1kgと持ち運びも可能なレベルにある。PCの本体サイズは約135(幅)×132(奥行き)×46.9(高さ)mm(ゴム足を含む)となっている。
本製品は底面のゴムを取り除き、ネジを4本外すとカバーが取れる。そこから4本のネジを回して金属カバーと無線LANのアンテナを外すことで内部にアクセス可能だ。サポート対象外とはなるが、ユーザー自身でメモリやSSDを交換/増設できる。
中身を見ると、かなりスペースをうまく使っているのが分かる。2TBのM.2 SSDと2基のメモリは装着済みだが、M.2 Type2230の空きスロットがある。
さらにSSDの下に無線LANカードが装着されていた。ボタン電池がなければM.2 Type2260も搭載できそうだ。
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