先日、Windows Centralのレポートでおなじみのザック・ボーデン氏のXでの投稿をチェックしていたところ、Windows 10 EOSを前にした数カ月のStatCounterのデータで、Windows 7のシェアが急伸しているという謎現象が見られたという。
本連載でもStatCounterのデータはたびたび引用しているが、あくまで参考程度であり、全体の“何となく”といった傾向をつかむのに役立つくらいだと考えている。
実際、先日行った米Microsoftのマーク・リントン氏との質疑応答の中で日本が世界と比べてもWindows 11比率が高いという情報が得られたが、これはStatCounterで見られるデータの傾向とも一致しており、ある程度の信ぴょう性はあると確証を得られた。
一方で、Windows 7の件はミステリーであり、これについては疑問しか浮かばない。
実際にStatCounterで2025年10月までのデータを世界と日本の2地域で取得してみたところ、世界でのWindows 7のシェアは23.66%まで伸びており、日本もそれほどではないにしろ11.74%と驚異的な数字になっている。
ボーデン氏にリプライを付けているユーザーの投稿によれば、アジア地域だけ突出してWindows 7が伸びているとのことで、少しチェックしてみたところ日本を除けばシンガポールだけ97.63%という異常な数字を出しており(他のアジア地域はおおむね問題ない)、これが世界のシェアに影響を及ぼすほどまともにデータが取得できていない状態にあるとしか思えないという結論だ。
改めて、StatCounterのデータはうのみにせず、あくまで参考程度――という好例だろう。
ネタついでにもう1つ紹介すれば、本連載でもときどき引用するゲームプラットフォーム「Steam」もおかしなデータが出ている。
Steamでは定期的にクライアントの動作プラットフォームのスペックやソフトウェアバージョンを報告しているが、2025年9月版のOSシェア一覧の中に「Windows 2022 64 bit」なるバージョンが出現している。
Windows 2022という一般向けのOSは存在しないので、これは「Windows Server 2022」のことだと思われる。わずか0.09%のシェアではあるものの、サーバOSをゲームプレイに利用するニーズがどこにあるのか、気になるところだ。
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