SSDも値上がりが続いている。台湾では、以前のような「1TB=1万円(1GB当たり10円)」を下回るSSDはほぼ見られなくなった。「毎週のように価格が上昇している」との声もあった。ただし、メモリと比べると価格の変動は緩やかで、価格表をしっかりと更新している店舗も多い。
値上がり傾向自体は秋葉原も同様で、既にコンシューマー向け製品から撤退したSolidigm(ソリダイム)製など、旧モデルの在庫を除き安価なSSDはほぼ姿を消している。
では、秋葉原と台北でSSDの価格差はどれほどだろうか。台湾でもメジャーなKingston、Crucial、Samsung Electronics(サムスン電子)とキオクシアから数機種をピックアップして比べてみよう。
各店舗の価格表から最安値と最高値をピックアップしているが、特に最安値については「価格表の更新が追いついていないだけ」という可能性もあることは、注意いただきたい。
SSDに関しては、台北も秋葉原も同じような値上がり方をしている。細かい差はあるものの、価格はおおむね同等だ。
実は、今回の記事は「台湾はメモリだけでなく、SSDの値段もやばい!」という趣旨で執筆を行うつもりだったのだが、ふたを開けてみたら秋葉原も同じような状況だったというオチである。
八徳商圏は在庫の回転が早いエリアだから、価格が急上昇しているのではないか――そう思った筆者は、台北郊外の店舗でもメモリとSSDの価格を調査した。
まず、メモリから探してみる。郊外の「三井3C」では、Crucialの16GB DDR5-5600メモリ1枚が4288台湾ドル、日本円換算で2万1440円だった。これだと、郊外の方がむしろ高いということになる。
次は、SSDを別の店舗で探してみることにした。郊外の「燦坤3C」では、Silicon Powerの「P34A60」(PCI Express 4.0 x4)の1TBモデルは2699台湾ドル、日本円で1万3495円だった。同社の「US75」(PCI Express 4.0 x4)の1TBモデルは2999台湾ドル、日本円で1万4955円だ。
これらのSSDは、日本でも1万円以下で購入できるSSDとして人気を集めていたが、10月くらいからジワジワと値上げされている。この傾向は台湾でも同様で、安価なモデルでも昨今の値上げの流れには逆らえないようだ。
郊外でも、チェーン店であればPOS連動されていることもあり、しっかりと値上げは反映されていた。
今回の調査で印象的だったのは、店員から「今は自作PCを組むには時期が悪い」とハッキリ言われたことである。
実際、メモリの価格はここ数カ月で4倍以上に高騰しており、今後の見通しも不透明だ。「2026年秋以降に落ち着くかもしれない」という声もあれば「全く分からない」という意見もあった。日本だけでなく、世界中の自作PCユーザーが同じ悩みを抱えている現状である。
今後どう動くか、早めに考えて行動することが重要だと感じた。
「これで年単位の品薄が確定」――“Crucial撤退ショック”のPCパーツショップ
さようなら「Crucial」――Micronがコンシューマー向け製品事業から撤退 販売は2026年2月まで継続
メモリの歯止めかからず 大容量HDD/microSDXCメモリーカードも品薄に
メモリが深刻な品薄&高騰状態に
64GB構成すら“絶望”が近づく中で、CUDIMMの人気が再上昇Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.