AIハブにはRTSP対応の他社製カメラを含む最大8台までのカメラを接続できるので、多視点の映像をここまで紹介したAI機能などで活用できる。
さらに接続した最大1TBのmicroSDメモリーカードまたは最大16TBの外付けストレージのどちらか一方に全てのカメラ映像をローカルに保存できる。
これによって、カメラ本体のmicroSDメモリーカードが何らかの理由で読み取れなくなるアクシデントが発生しても、AIハブに動画が保存されるためバックアップになる。これは防犯目的などで有効だ。
上記のようなアクシデント対策としてSwitchBotのクラウドストレージプランを有償で利用している人は、ランニングコストを削減できる代替手段としてもAIハブの導入を検討できるはずだ。
この機能を有効活用するためにも、AIハブに接続できるSwitchBotカメラ製品の拡充を早急に進めてほしいところだ(筆者は「SwitchBot 屋外カメラ3MP」対応を切望している)。
汎用(はんよう)的なUSB Type-C to HDMI変換アダプターをAIハブに接続すれば、接続している最大8台までのカメラ映像をHDMI出力でディスプレイに表示できるようになる。
ただし、それぞれリアルタイム映像が表示されるわけではなく、直近で動きがあったタイミングの静止画が表示されるのみだ。これはRTSP対応の他社製カメラを使っている場合も同様だ。
つまり監視カメラ専用機のような常時監視目的での使い方は厳しい。静止画の下には時刻とともに具体的な状況がテキストで表示されるので、大まかに何が起きているかは把握できる。
一般家庭でディスプレイ1枚を使ってまで、この機能を常用するかといえば疑問で、かといって業務利用には物足りない。最初は面白がって使うかもしれないが、やはり複数カメラのリアルタイム映像を見れるようにしてほしいというのが正直なところだ。
その他、Home Assistant Core Containerを内蔵しており、Home Assistantに対応しているデバイスのハブとして利用したり、Matter非対応のSwitchBot製品をMatterにつなぐハブとして使ったりできるという。今回は試しきれなかったので、別の機会に検証したい。
ここまでに紹介した機能がAIハブの主な機能だ。特に映像内の出来事をオートメーションのトリガーにできる機能は大きな可能性を秘めており、スマートホーム環境を積極的に構築している人にとっては、とてつもなく面白いおもちゃが追加された、という感じだ。
そして、これらの機能はSwitchBotの屋外カメラシリーズで活用してみたいという思いが強くある。早急に対応機種の拡充をお願いしたいところだ。
ただし、映像のテキスト化に関する機能を使うために月額2980円のコストを許容できる人は少ないだろう。
現実的には、先述したようにローカル処理で完結する「あらかじめ登録した人の顔を検出したら」「動物/家具/家電/物体/人/乗り物/食べ物を検出したら」をトリガー条件として設定したり(それだけでも十分楽しめるが)、自宅などに複数台設置したSwitchBotカメラの映像保存サーバとしての用途で使われることになりそうだ。
SwitchBot製品はセールで安く購入できる機会も多々あるので、そうした使い方に興味があるならタイミングを見計らって購入を検討してみてもいいだろう。
(製品協力:SWITCHBOT)
カラー電子ペーパーのアートフレーム「SwitchBot AIアートキャンバス」を試してみた AI生成絵画や好きな画像を転送してワンランク上の空間作り
「SwitchBot RGBICフロアライト」は、同時に複数色を発光できる 部屋の“パリピ”演出にピッタリ
日本の住宅にぴったりな約24.8cmのミニサイズ、だけどパワフルなロボット掃除機「SwitchBot K11+」を試した
他社製品と比較して分かった「SwitchBot CO2センサー」の弱点 ただし多機能さでつぶしが利く買い得感はあり
新型スマートリモコン「SwitchBot ハブ2」は多機能かつ本体ボタンで家電を操作できる驚きのデバイスだったCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.