2026年のPC市場は「茨の道」か メモリ枯渇と価格高騰が招く“二極化”のシナリオ:Windowsフロントライン(2/2 ページ)

» 2026年01月05日 11時00分 公開
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2026年後半から2027年以降に考え得るシナリオ

 AI PCのプッシュによって基本性能が向上したPCの世界は、メモリ不足を原因とする価格上昇によって2極化の局面を迎えるのではないかと考える。Microsoftを含む多くのPCメーカーは、現時点でハイエンドからメインストリームでも上位モデルに適用されているAI PCの機能が、時間の経過とともにミッドレンジからローエンドへと広がるシナリオを想定している。

 だが、価格に敏感なミドルレンジ以下を求める層は、こうした市場要因による価格上昇を許さない。買い控えという現象は当然あるかと思うが、おそらくは引き続きAI PCなどハイエンドなPCを求める層は、ある程度の価格上昇も受け入れる形でそのまま移行する一方、ミドルレンジ以下の「動けば十分」というPCを求める層は価格上昇を受け入れず、PCメーカーもまたスペックを削る形でPCをリリースする形になるのではないだろうか。

 メモリ不足の根本的な原因はどうあれ、半導体の供給をいきなり改善することは難しく、多くが予想するように最低でも1〜2年単位で悪影響は続くことになる。この間にもAI回りの改良は進み、今後もAI PCをターゲットにしたサービスや製品が多数登場することになるだろう。

 他方で、こういったスペックを必要とするサービスとは無縁の「従来ながらのPCの利用スタイルを求める層」は引き続きそれなりの規模で存在することになり、AI PCを広く一般化するというMicrosoftとPCメーカー側の思惑は数年単位で後退することになると予想する。

 結果、最新のAI PCとそれ以外という2極化のPC市場が誕生し、これが2020年代後半のトレンドになるのではないかと考えている。

2026年のPC市場の想定シナリオ(出典:IDC)

 もう1つ考えられるシナリオは、AI PCではない「従来ながらのPCを求める層」の受け皿として、Androidとの統合が約束されているChromeOSベースのPCや、ウワサに上っている低価格MacBookなど、Windows PCではない勢力が伸長する余白が出現する可能性だ。

 かつて「Netbook」などが登場したときにも話されたことだが、その度にWindowsは競合との戦いに勝利してきて現在の地位を築いてきた。メモリ不足を発端にしたPC市場の異変が2026年後半以降にどのような変化をもたらすのか、そのあたりに注目している。

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