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「VAIO SX14-R」の“ふるさと”見学記 ノジマグループ参画後も進化が続く“物作り”(4/4 ページ)

» 2026年02月05日 18時30分 公開
[大河原克行ITmedia]
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自前の「環境試験室」や「EMC試験サイト」も用意

 VAIOの安曇野本社には、自前の「環境試験室」や「EMC(電磁両立性)試験サイト(電波暗室)」も備えている。今回はこれらを見学する機会があった。

 これらを見ると、VAIOの品質へのこだわりが強く感じられる。

環境試験室

 環境試験室では、約50項目の環境試験に対応している。開発中の試験だけでなく、製品として販売後に発生した不具合を元にした検証も行っているという。

 販売後の試験も行えるのは、「設計/開発/生産/品質保証の全てのチームが(安曇野本社に)集約しているからこそ実現できること」だ。

あらまし 環境試験室における「信頼性試験」のあらまし
落下試験 落下試験では、起動するだけでなく、全ての機能が正常であることを確認するという
落下試験の様子。127cm(MIL-STD-810H基準+5cm)、90cm(手に持った高さ)、76cm(机の高さ)の3つの高さから26方向での落下試験を行う
振動試験 左は「かばんの中にPCと他の道具を入れて走った場合」を想定した試験、右は「自転車のかごにPCを載せて、悪路を走破している場合」を想定した試験。前者については約500gの重りを天板に載せて振動させることで、ディスプレイに跡が付かないことを確認する。後者については、内部コネクターの破損などがないか調べるもので、10年以上前に最も故障が多かったメキシコの未舗装道路を想定したものだという
振動試験の様子。なお、振動試験機では2つの試験を同時に実施しており、実際の故障事案をベースに独自のアルゴリズムで振動を加えているという。横振動まで検査できる装置は珍しいという
じんあい試験 ノズルから綿ぼこりを吹き付ける「塵埃(じんあい)試験」の様子。これはホコリが入りにくい設計や、ホコリが入ってしまっても壊れないようにできているかを確かめる試験となる
引っ張るよ 鉄アレイを載せて手前に引っ張る試験。これは、PCの底面にあるゴム足が取れないかどうかを確かめるために行っている
恒温室 恒温室を使用した試験も実施している。「気温40度/湿度90%」という条件でPCが正常に稼働できるかどうかを確かめる

EMC試験サイト(電波暗室)

 EMC試験サイトでは、PC本体に備わる無線アンテナの性能だけでなく、PCから放出される電磁波、逆にPCに電磁波を照射した場合に生じる影響を検証できる。自前で持っていることによって、設計変更をした際もすぐにチェック可能だ。

独立した建屋にあるEMC試験サイト 安曇野本社のEMC試験サイトは、独立した建屋に設置されている
しかも複数ある しかも、複数の計測室を備えている。外部の試験サイトを使うと1日仕事になってしまうことも珍しくないが、自前で持つことで大きな時短効果を得られる
デカい 一番大きな「3m法電波暗室」の入口。全てが鉄板で覆われており、外部からの電波が届ないようにしている
試験中の様子 中央にあるノートPCの電波を計測している様子。テーブルが回ることで、本体を動かさなくても全方位の測定を行えるようになっている
アンテナ 奥にあるアンテナは上下に動くようになっており、4mの高さからも計測可能だ
電波吸収体 電波が反射しないように、室内には「電波吸収体」が敷き詰められている(白い部分はカバー)
コントロールルーム コントロールルームの様子。「PCから妨害電波が出ないこと」「外部からの電波に耐性があること」を測定可能だ
計測結果 計測結果の例。このグラフで赤いラインを超えた場合は、法律などに定める規制値以上に妨害電波を発している状態なので、対策が必要となる。対策にはシールドや電波を吸収できる部材などを活用するという
アンテナ特性を測る部屋 EMC試験サイトには、無線アンテナの特性を試験するブースも用意している
内部 ブース内部の様子。オレンジ色の部分に「5G」「LTE(4G)」「無線LAN」など、計32個の通信アンテナを備えている
基地局 基地局に相当する装置はブース外に置かれている。新しい通信規格が登場した場合は、装置の入れ替えを行うことになる
金属机 電波特性的に不利な金属の机の上に置いても、VAIOはアンテナ感度を高めることができる
その秘密 VAIOはディスプレイ上部に無線用アンテナを内蔵している。電波を受ける感度が高く、システムノイズの影響を受けがたい設計になるという
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