Antigravity A1のサイズは約30(幅)×38(奥行き)cmで、ドローンの中では小型に分類されます。他の一般的なドローンは、水平方向に安定させるジンバルに載ったカメラが機首に付いていますが、Antigravity A1は横から見ると“コの字”型をしたカメラのユニットを搭載している個性的なデザインをしています。
このユニットの上下面それぞれにドーム状のカメラが取り付けられています。この2つのカメラが、まさにInsta360の360度カメラのような働きをしており、撮影した画像から360度の8K映像を作り出します。
画期的なのは、この360度の映像をリアルタイムでゴーグルに伝送し、表示できるというところです。
一般的なFPVドローンも機体のカメラで撮影した映像をリアルタイムにゴーグルで見られますが、あくまでも機体の前部に前向きで取り付けられたカメラの映像が見られるだけです。
Antigravity A1はゴーグルに内蔵されたモーションセンサーでゴーグルの向きを検知することで、操縦者の顔が向く方向に合わせて、見ている映像の向きも変わる点が画期的です。
確かに一般的な空撮用ドローンでも、コントローラーのホイールダイヤルでジンバルカメラを上下左右に操作して、飛行しながらカメラの視点を変えることはできます。
しかし、操縦者の顔の向きに合わせてリアルタイムにジンバルカメラを動かすといったようなことはできず、何よりジンバルカメラの可動域には限界があります。その点、Antigravity A1は360度カメラを生かして、上下/左右の全周方向を見られる構造です。“飛んでいるドローンからの全方位を自由自在に見渡せる”ことが、Antigravity A1の最大の特徴といえます。
Insta360がプロモーションの中でも再三訴えている新しい飛行体験がまさにこれで、映画「紅の豚」のポルコよろしく、まさにドローンに乗って、その機上からアドリア海を見回すがごとく、周囲の景色を思うがままに楽しめるのが、このドローンのすごいところです。
Antigravity A1は、これまでのドローンにはない楽しみ方ができるからこそ、やはり従来のドローンユーザーよりも、ドローンを経験したことがない人に使ってほしいというコンセプトになっています。
操縦方法も一般的な2本のスティックを使ったゲームパッドのようなコントローラーではなく、「グリップ・モーション・コントローラー」と呼ばれるガングリップ型のコントローラーを使います。
グリップについたトリガーを引くことで前進し、さらにグリップを傾けることで行きたい方向を指示します。さらにAntigravity A1独自の「フリーモーションモード」を選択すれば、グリップでゴーグルの画面上に現れるターゲットを動かすことで、ドローンがそちらに進むという、誰でも直感的な操作が可能です。
この飛行モードはこれまでドローンを飛ばしてきた人にとっては、まったく新しい概念で戸惑いを感じることがあるかもしれません。
一般的なドローンはヘリコプターと同じように、真横や後方にも移動することができますが、Antigravity A1のフリーモーションモードでは、トリガーを引くと前進しますがバックはできません。
その代わりにゴーグルを付けた自分自身が後ろを振り向くことで後ろに進むことができます。その意味では人が普段歩くのと同じような感覚で、直感的にドローンを飛ばせるため、初心者でもとっつきやすいといえるでしょう。
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