ブームマイクなしで驚異のクリア通話を実現するJabra「Evolve3 85」を試す 仕事もプライベートもこれ1台(2/3 ページ)

» 2026年03月23日 15時00分 公開
[渡辺まりか,ITmedia]

強力なANCを備えているのに快適な装着感

 Jabra Evolve3 85のペアリングモードを立ち上げれば、AndroidユーザーであればFast Pairが起動するのでそのままペアリングすることができる。iPhoneなど他の端末であればBluetooth設定画面からペアリングしておこう。

Androidの場合 Android端末なら、Jabra Evolve3 85のBluetoothペアリングスイッチを入れるだけで、Fast Pairが立ち上がる。ペアリング後に必要なアプリをGoogle Playでインストールする
iPhoneの場合 iPhoneの場合は、まず「設定」アプリ内の「Bluetooth」からペアリングを行う。その後、「Jabra Plus」アプリに製品を追加してイコライザーなどを設定しよう

 電源を入れた途端にANCが発動し、周囲の音がスッと消えたことを感じる。もちろん、完全に消えるわけではないし、大音量で音楽を流していれば漏れ聞こえてくるが、本来の音量の半分以下のボリュームに感じられる。

 興味深いと思ったのは、これだけ強力なANC機能を搭載しているのに、圧迫感がほとんどないことだ。11年前の機種(最後にヘッドフォンを購入したのがちょうど11年前)で思い出すのは、装着時にイヤーカップ内が「真空状態になったのでは?」と思うほど圧迫されているように感じて、筆者としてはかなり大枚をはたいたにもかかわらず、出番が少なかったというものだ。

 技術が進歩したといえばそれまでなのだが、隔世の感といったところである。

外音を全カットできる強力な音声分離

 本製品の最大の特徴が、6000万もの文章でトレーニングしたAIに基づくJabra ClearVoice技術による背景音とユーザーが発する音声の分離だ。

 Jabra Evolve3 85の発表会会場で行われたデモンストレーションでは、会場近くの高架下へ赴いたスタッフ2人とのビデオ通話が行われた。

 接続直後は、PCのマイクとスピーカーを使っていたこともあり、自動車の走行音が入り込んでいたが、Jabra Evolve3 85を片方のスタッフが装着して話し始めたところ、周囲の雑音がピタリと止んだ。もう1人のスタッフが、本製品を装着しているスタッフの耳元で何かを話していても、その声は全く届いていなかった。

デモンストレーションの様子 発表会中に行われたデモンストレーションの様子。向こうで右側のスタッフが会話を遮ろうと大きな声で左側のスタッフに話しかけるのだが、こちらではそれが全く分からない

 では、再現性があるのだろうか。PCと接続したスピーカーから大音量で音楽を流し、iPhone 16を使って録音を試すことにした。1本目はiPhone 16本体マイクを、2本目はJabra Evolve3 85を使った録音だ。なお、公平を期すためにiPhone 16の本体マイク利用時にはマイク部分を口元に近づけた。また、iPhoneはあくまで一般的なスマートフォンのマイクとして比較用に使っており、以下は全てiOSのノイズキャンセル機能「声を分離」などはオフにしている。

BGMを大音量でかけながら録音をしてみた。iPhone 16の本体マイクではBGMの音まで拾っているが、Jabra Evolve3 85を使ったものでは「本当にBGMが流れているのか」と疑いたくなるほどカットしている(iPhoneはあくまで一般的なスマートフォンのマイクとしての比較用。iOSの「声を分離」機能などはオフ)

 録音されたものを聞いて驚いたのが、Jabra Evolve3 85のマイクを使って録音したものでは、本当に大音量のBGMが流れている環境で録音したのかと思うほどに、話者の声と分離されていたことだ。しかも、開封して使えるようにしてからすぐに検証を行ったので、自分の声を学習させたわけでもない。

 自分の声をBGM(?)として流した場合はどうなのだろうか。まずはPCの「サウンドレコーダー」を使い、邪魔をするための声を録音した。その後、その音声をPCと接続したスピーカーを使って大音量で流しながら、iPhone 16と接続したJabra Evolve3 85で録音したのが次の動画だ。

録音の妨げとなる自分の声を大音量でBGMとして流しながらiPhone 16×Jabra Evolve3 85で録音したもの。数秒間は背景の声が入り込んでいたが、その後、スッと消えて、装着者の声だけが録音されていることが分かる。(BGMにAudiostockよりSTUDIO COM作「スキップしたくなるシンセのポップ曲」を利用)

 全く同じ自分の声でも、装着者の声と、別端末のスピーカーから流れる声をAIが認識して分離していることがよく分かる結果となった。なお、このような環境にあってもほぼ正確に文字起こしできていたことも添えておきたい。

 もちろん、AIエージェントとの相性も良く、フリック入力では面倒なプロンプト入力も、音声で正確に行える。Googleで音声を使った検索、Siriでの音声コマンド入力などでも力を発揮するだろう。

文字起こしデータとAI入力 画像左は、iPhone標準「ボイスメモ」アプリ内で文字起こしをした結果。自社製品名なのに「イボルフ」と認識してしまっているところが惜しい。画像中と画像右はいずれもAIエージェント「Manus」で音声プロンプトを入力したもの。AIが正確に判定して調査を行っていることが分かる

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