今回、マウスコンピューターの代表取締役社長 軣秀樹さんにイベントの手ごたえ、eスポーツや同社のゲーミングPC、またPC市場そのものについてお話を伺った。
先にも触れたように、同社がeスポーツイベントに積極的に参加や協賛をする背景には、eスポーツを起爆剤としてPC市場全体が盛り上がってほしいという思いがある。
実際に今回のイベントでの手ごたえについて聞くと「私たちのブースでも、小さなお子さまが『ぷよぷよ』や『ストリートファイター6』を体験している姿が見られました。3月21日に決まったぷよぷよの日本代表候補は、何と10歳です。eスポーツは年齢制限がなく、10歳でも60歳でもプロを目指せる素晴らしい競技です。子供たちがプロの最高のパフォーマンスを目の当たりにして、「自分もあそこを目指したい」と思えるような環境を整えることこそが、私どもの役目だと思っています」(軣社長)と語り、「eスポーツやPCゲームのプレイヤー層の広がりを確認し、本来の目的を達成できていると感じている」とのことだった。
今回の競技会に向けて苦労した点について尋ねると、「一番厳しかったのは、準備期間ですね。最終的な仕様が決まり、準備を始めたのが2026年に入ってからでした。実質2カ月ほどしかない中で、部材の調達や検証を極限まで詰めなければなりません」と語る。
さらに「今回は協賛メーカーであるキオクシアさまのSSDを、当社としては初めて搭載することになったのですが、非常にタイトなスケジュールでの検証となりました。開発チームを総動員し、短期間で全てのテストをやり遂げてようやくこの場に間に合わせた、というのが実情です」と経緯に触れた。
また今回の大会について、「国内メーカー同士の連携で日本企業のアピールができるといいと思って実現させました。選手や大会関係者からはパフォーマンスに問題ないと高評価をいただいております。新たに組み込んだパーツ(キオクシア製SSD)はありますが、国際大会と同じシステムや同じ基準の審査員がそろう本格的な環境下で高い評価をしてもらえることで、私たちの製品が国際競技でも通用するという1つの大きな自信に繋がりました」とアピールする。
昨今のPC市場は、一部のパーツの価格の高騰や供給不足といった課題もある。同社は2025年末に受注停止や価格改定を行っているが、こうした市場状況もふまえ今後もeスポーツやゲーミングPCの裾野を広げていくにあたっての考えを聞いた。
軣社長は「まだまだパーツの高騰や供給不足は続くと考えていますが、誰しもが最初からハイスペックなPCを必要としているわけではありません。ライトユーザー向けのNEXTGEARから、大会基準を満たすハイスペックモデルのG TUNEまで、幅広いモデルを維持していくことが重要です。あえて旧世代のパーツを残し、取り扱うことで価格を抑えて、これからPCゲームを始めたいと考える方々を支援する工夫も続けています」と説明した。
加えて「もちろん、価格をただ抑えるだけではだめで、PCに触って製品の価値を分かっていただく、ご納得いただくことが大事だとも考えています。今後もいろいろなイベントに積極的に参加したり、私どもの店舗を上手に活用したりして、お客さまに当社のPCに触れていただく機会を作っていくことが重要だとも考えています」とし、eスポーツ人口を増やす取り組みを進めていきたいとのことだった。
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