続けて、重量級のゲームタイトルでも動作を検証していく。筆者もそうなのだが、PCでゲームを楽しみたい人は最新のゲームコンソールにも提供されるゲームタイトルでもPC版があればそちらを購入する人が多い印象だ。
そこでPCでも重たいゲームで、後にゲームコンソールにも移植されたようなタイトルや、同時に発売になったタイトルがどこまで動くかをチェックしていく。
なおここからのスコアはRadeon RX 9070 GREの結果のみを掲載する。
「Cyberpunk 2077」は、最近の重量級PCゲームタイトルの代名詞にもなっている。まず、このタイトルにおける平均フレームレートを測ることにしよう。
今回は、ゲームのグラフィックスオプション内にあるベンチマークテスト機能を使って4K解像度における平均フレームレートを計測する。とはいえ、GPUのスペックを考えるとネイティブで4K解像度の描画をするのは厳しいため、超解像技術であるFSRとフレーム生成機能をオンにした上で、その他の設定は「レイトレーシング:ウルトラ」としている。結果は以下の通りだ。
超解像度技術とフレーム生成をオンにしているが、特に重たいCyberpunk 2077でも4K解像度で平均60fps以上を記録した。
ゲームコンソールとテレビの組み合わせでは60fps、または120fpsが上限であるため、ここまでのフレームレートが出るのであれば、Radeon RX 9070 GREを搭載したPCはゲームコンソールの代わりに、最新のゲームタイトルを遊ぶのに十分な性能があるといっていいだろう。
続いて処理が重たいゲームの定番である「Microsoft Flight Simulator」を試してみよう。今回は、最新版(Microsoft Flight Simulator 2024)の1つ前のバージョンだ。
「1つ前」といっても、現時点でも十分に“重たい”ゲームである。高解像度でプレイするとCPU/GPUで処理するために大量のデータを読み込むため、ベンチマークとしては最適なアプリであることには変わりがない。
今回はFSRをオンにした上でフレーム生成も有効とし、フルHD/WQHD/4Kの3つの解像度においてディスカバリーフライトの「モナコ」をAI操縦し、「CapFrameX」で2分間の平均フレームレートを計測した。結果は以下の通りだ。
こちらは解像度による平均フレームレートの差があまりない結果になった。過去のRadeon RX 9070/9070 XTのテスト時にも同じような結果になっているのだが、これはゲームの性質によるものだろう。
過去のテスト時にも書いているのだが、グラフィックスこそきれいなMicrosoft Flight Simulatorだが、アクションゲームなどに比べるとデータの読み込みなどは単調であり、フレーム生成の効果が薄く、十分な量のビデオメモリやデータ転送速度を備えた近年の高性能GPUであれば、解像度によるフレームレートの差が出づらいのだろう。
実際のゲームを使っての計測の最後は2023年発売の「ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON」(以下、アーマードコア6)だ。
決して重たいゲームというわけでもないのだが、これもゲームコンソールと同時に発売になったゲームタイトルであり、最高画質がゲームコンソール同等と考えたときに「ゲームコンソールメインで展開されるゲームタイトルが、どこまでちゃんと動くのか」の指標として分かりやすいだろう。
設定でグラフィック設定を最高画質に、解像度もフルHD、WQHD、4Kの3種類を「CapFrameX」で2分間の平均フレームレートを計測した。結果は以下の通りだ。
結果は今回の他のテストの傾向に近く、WQHDまでは高いフレームレートを記録する一方で、4K解像度になるとフレームレートが下がる。
4K解像度でプレイしている最中に極端にゲーム画面がカクつくことはなかったので全く性能が足りていないわけではないのだが、計測値で見たときには上位GPUなどと比べると4K解像度でのパワー不足を感じるといった具合だ。
各種テストを通じチェックした結果として、Radeon RX 9070 GREは「WQHD解像度までは快適に動作し、4K解像度ではゲームタイトルによっては厳しい場面もあるかもしれないが、遊べないほどではない」といったところだろう。
高いグラフィックス設定と高いフレームレートを両立させて4K解像度で遊ぶには厳しいが、そのどちらかさえ満たせればゲームプレイに支障のないゲームタイトルであれば、4Kでも十分通用するGPUだ。
ここまでのテストは主にゲーム性能の確認を行ってきたが、最後にクリエイター向けアプリケーションの動作もチェックしていく。
今回は「動画の書き出し時間」を計測し、Radeon RX 9070 GREのクリエイター向けアプリケーションでのパフォーマンスを確認した。
今回は「Adobe Premiere Pro」で4K動画のエンコードに要する時間を比較してみよう。今回は「GoPro HERO 10」を使って撮影した数本の4K動画を30分ほどにまとめて書き出すのに要した時間を比較した。結果は以下の通りだ。
書き出し時間はRadeon RX 9070と比べるとわずかに遅く、Radeon RX 9060 XTと比べると1分以上も速い。
Radeon RX 9070との差はわずかであることから、GPUにゲームではなく動画の書き出し時間を重視してのアップグレードを考えた場合には、Radeon RX 9070 GREは有力な選択肢になりそうだ。
Radeon RX 9070 GREは、GPUに性能を求める多くのニーズに対して「ちょうどいい」選択肢となるGPUだ。
ゲームは現在最も多いWQHD環境において十分なフレームレートを出せるので、性能不足を感じることがない。また、4K解像度においてもゲームタイトル次第、または設定次第では十分に実用的な速度で動作し、ゲームコンソールと比べた場合でも動作が重たいという場面も少ない。
そして動画の書き出し速度においても上位のRadeon RX 9070との差も小さく、クリエイター向けなど用途が限定された使い方において、ゲーム性能は求めず日常的な作業をより快適/高速に行えるGPUを探しているなら、ちょうどいいアップグレード先として選びやすいだろう。
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