スキャンして終わりじゃない! 紙のデータをAIで“使える”情報に変える新サービス「ScanSnap Cloud+」をPFUが提供開始(1/3 ページ)

» 2026年07月17日 06時00分 公開
[渡辺まりか,ITmedia]

 PFUは7月14日、同社製ドキュメントスキャナー「ScanSnap」関連のサービス「ScanSnap Cloud」(スキャンスナップ クラウド)の上位版となる、「ScanSnap Cloud+」(スキャンスナップクラウドプラス)と、スマートフォンのカメラを利用した「ScanSnap Camera」(スキャンスナップカメラ)を追加した。

 これらは、PFU独自の「ScanSnap AI」を利用している。

 両サービスの提供は始まっており、PCまたはスマートフォン向けユーティリティーアプリ「ScanSnap Home」のアップデートと対応するScanSnap本体のファームウェアアップデートが必要だ。

 ここでは、サービス発表会の模様をお届けする。

ScanSnap Cloud+ 「ScanSnap Cloud+」をアピールするPFU 取締役 常務執行役員 宮内康範さん(右)と、同社グローバル戦略統括部 商品企画部 マネージャー 三浦唯さん(左)

AIをスキャン作業に取り入れる

 ScanSnapのWi-Fi対応モデル購入者は、ScanSnapアカウント(無料アカウント)を作成して、Wi-Fi接続したScanSnap本体からPCを経由することなく任意のクラウドサービスへスキャンデータを振り分ける「ScanSnap Cloud」を利用できる。これにより、紙のデジタル化から活用までを一気通貫して行える形だ。

 ScanSnap Cloud+は、ScanSnap Cloudに生成AI「ScanSnap AI」を融合させたサブスクリプションサービスとなる。

 新サービス説明のために登壇したグローバル戦略統括部 商品企画部 マネージャー 三浦唯さんによれば、「ScanSnap Cloud+は情報を整え、どこにでも取り込める新しいスキャン体験だ」という。

PFU グローバル戦略統括部 商品企画部 マネージャー 三浦唯さん 新サービスについて説明する三浦さん

 その柱となるのが、ScanSnap AIとScanSnap Cameraだ。

2本柱 「情報を整え、どこでも取り込める」ようにするための2本柱が「ScanSnap AI」と「ScanSnap Camera」だ

 これまでも、スキャンした紙の資料にOCRを施して検索可能なPDFデータを生成できたが、ScanSnap AIを活用すると、スキャンしてOCRで読み取れるようになったテキストデータをAIが読み込み、それに即したファイル名を付与する「AIファイル名生成」が行われる。

ScanSnap AIが行うこと ScanSnap Cloud+加入者は、ScanSnap AIにより、スキャンして作成したPDFを活用しやすくなる
AIファイル名生成 日付や1行目の文字ではなく、内容に沿ったファイル名が生成される。これにより、リネームの手間が省ける

 また、手書き文字でもOCRを施してテキストとして再利用しやすくなる。活字のOCR精度も向上し、検索や活用をしやすくする。

手書き文字OCR 紙の資料に書き込んだ手書き文字へもOCRが行われる。ScanSnapとして初めて搭載する機能である

 さらに作成したPDFにはリンクが付与され、クリックするだけで情報に応じたアプリケーションが開き、次のアクションへ移りやすくなる。例えば、日付があればカレンダーアプリが、住所情報があればマップが、QRコードやURLがあればWebブラウザが開くといった具合だ。

リンク付きPDF リンク付きPDFとは、テキスト情報をAIが認識して適切なアプリケーションが開くようにリンクを付けたものだ

 しかも、生成したリンク付きPDFをメールなどで共有すれば、受け取った相手もそのリンクを利用できる。

 デモンストレーションでは、タイトル部分に画像背景が使われており、通常のOCRでは読み取れないような紙のチラシを、ScanSnap AIを使って読み込み、正しく内容を把握していること、また日付をクリックすればカレンダーが、住所をクリックすればマップが自動的に開くこと、さらに手書きの「18:00〜懇親会」という文字も正確に読み取り、リンクを付与してカレンダーアプリと連携していることが示された。

 三浦さんは、「これまでも、スキャンしたデータを適切なクラウドサービスへ直接送ることで情報整理をシームレスにしてきたが、ScanSnap Cloud+では、ScanSnap AI処理を施して紙の情報が動き出すという新しいPDF体験を実現する」と意気込んだ。

 なお、ScanSnap Cloudはこれまで通りにWi-Fi接続対応のScanSnapシリーズ購入者へ無料で提供される。ScanSnap Cloud+は、MプランとLプランが用意される。SプランではScanSnap AIを利用したスキャンを最大100ページ、Mプランでは300ページ、Lプランでは600ページとなっており、それぞれ月額利用料は980円/1980円/2980円だ。

プラン ScanSnap Cloud+の利用料金。足りない場合はページ数を追加で購入することもできる

 ScanSnap Cloud+加入者でも、スキャン時にこれまでのプロファイルを選択しておけば、ScanSnap AIのページ数を消費することなく適切なクラウドサービスへ振り分けたり、ローカルストレージに保存したりすることができる。

 画像として残すことが目的の写真や、名刺管理サービスや会計ソフトなど、クラウドサービスそのものがAIサービスを提供している書類をスキャンする際は、オフにして節約すると良いだろう。

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