スキャンして終わりじゃない! 紙のデータをAIで“使える”情報に変える新サービス「ScanSnap Cloud+」をPFUが提供開始(2/3 ページ)

» 2026年07月17日 06時00分 公開
[渡辺まりか,ITmedia]

スマートフォンをScanSnap化する「ScanSnap Camera」

 ScanSnapの設定を行ったり、スキャンしたりするのに用いるスマートフォン向けアプリ「ScanSnap Home」には、「カメラ機能」が用意されている。これは、スマートフォンのカメラを用いて書類などをスキャンして、ScanSnap Cloudを介して任意のクラウドサービスへ振り分けるもので、ScanSnap Cloudへの無料登録で利用できる。

 「ScanSnap Camera」は、このカメラ機能をScanSnap AIで強化した機能だ。スキャンデータをスマートフォン本体に保存できるようになった他、ScanSnap Cloud+に加入することで、ScanSnap AIを活用した機能を利用可能になった。

ScanSnap Camera AI補正が付与される「ScanSnap Camera」

フラット補正

 封書で書類が届いた場合、紙が三つ折りにされていることが多く、よく伸ばさないと視認性が低下する。フラット補正では、紙の折れやカーブなどによる歪みをAIが補正して見やすい画像データに整える。

影けし

 スキャン(撮影)時に照明の位置によって書類に影が落ちると、それにより視認性が低下することがある。ScanSnap AIでは、その影を消して補正する。

フラット補正と影けし フラット補正と影けし補正の概要

複数プロファイルの登録

 機密性の高い文書はスマートフォン本体に、レシートなど会計アプリと連携させたい場合はクラウドへ、といった具合にスキャン時のプロファイルを複数設定できるようになった。スキャン後に作業する必要がなく、すぐに活用可能なデータになる。

複数プロファイル 複数プロファイルの登録が可能に

 これら3つの機能に加え、ScanSnap Cameraでスキャンしたものであっても、手書きOCRやAIファイル名、リンク付きPDF作成といったScanSnap Cloud+に付与されている機能を利用できる。こちらも、ハードウェアとしてのスキャナーを利用したかどうかに関係なく、AI利用のページ数にカウントされるので注意しよう。

 なお、従来のScanSnap Cloudユーザー(無料)は、これまでの「カメラ機能」と同じ背景除去や向き補正、カラー自動判別や自動クロップ、台形補正といった基本的な画像処理機能を利用できる。

ScanSnap Cameraそのものは無料ユーザーでも使える ScanSnap Cloudの無料ユーザーでも、基本的なScanSnap Cameraの機能を利用できる

ScanSnap25年の歴史を通じて追求してきた「カンタン・ワンタッチ」

 PFU 取締役 常務執行役員 宮内康範さんは、新サービス発表に先立ち「最初のScanSnapの登場から25年が経過した。一貫して追求してきたのは“カンタン/ワンタッチ”で使えるということである」と語った。

PFU 取締役 常務執行役員 宮内康範さん PFU 取締役 常務執行役員 宮内康範さん
ScanSnapの歴史 ScanSnapの歴史

 とはいえ、ユーザーからは「もっと簡単に、便利に使えるようにしてほしい」「自分らしく使いたい」などの声が寄せられていたという。それらフィードバックから生まれたのが、AIを活用しやすくする最新の「ScanSnap iX2500」だ。

 同モデルを発表した2025年当時、PFUでは「場所とデバイスの垣根を超えたスキャニング体験」と「紙をAIが活用できる構造化データにする」というミッションを掲げた。

 最初のものに関しては、スマートフォンをかざすだけでいつものスキャン設定を使える「ScanSnap Go」機能と、誰でも出入り可能なカフェや公共スペースに(ScanSnap Goに対応した)ScanSnap iX2500を設置する「ScanSnap Spot」の拡大により達成しつつあるとした。

2025年の宣言 2025年にScanSnap iX2500をリリースした際に、PFUが出した宣言
ScanSnap Spot ScanSnap Spotは40店舗からスタートした。利用数が増えているのは、ScanSnap Go機能のおかげではないかと宮内さんは推測していた

 紙をスキャンしてAIで活用するということについても、企業では請求書や帳票の処理、ノウハウのナレッジ化などで進んでおり、家庭でも学習の効率化やタスク整理に用いられているという。

AI活用 スキャンしたデータのAI活用が進んでいる

 「スキャンしたものをAIとかけ合わせて活用するというニーズがあるので、次のステージに進まねばならないと考えていた」としつつ、「ScanSnapそのものにAI機能が付いていないよね、という鋭い指摘をいただくことがあった」と宮内さんは告白する。

 「ScanSnapの原点である“カンタン・ワンタッチ”というコンセプトを、AIによって進化させることにした。スキャンしやすいだけでなく、スキャンしたものからシームレスに次の行動へとつなげられるのが、ScanSnap Cloud+だ」(宮内さん)

AIを搭載することでより簡単になる スキャンデータのAI活用が進んでいるとはいえ、それは個人の創意工夫によるものだった。PFUがAI機能を提供することで、ScanSnapの原点であるカンタン・ワンタッチへとさらに近づいた

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月16日 更新
  1. 「Pixel Watch 5」は買いか? “4”からの乗り換えと失敗しないサイズ選びの鉄則 (2026年10月15日)
  2. ソースネクストに不正アクセス、会員情報2251万件流出のおそれ パスワードや住所、生年月日など (2026年10月15日)
  3. セールでゲットすべき? ほぼ半額の5980円で買える「Fire TV Stick 4K」は旧モデルと何が違う? (2026年10月15日)
  4. Appleがスマートホーム製品に本格進出 LGらと共同開発したスマートロックや屋内外用カメラなどを含む「Apple Home Collection」を発表 (2026年10月13日)
  5. 「折りたたみ不要派」が過去形に? 約201gの軽量ミニタブレットとしても使える「Galaxy Z Fold8」に触って分かったこと (2026年10月13日)
  6. MSI、サブディスプレイとしても使える横長12.3型液晶ディスプレイ (2026年10月14日)
  7. “モンスター級”ハイエンドロボット掃除機「Roomba Monster」登場 約25万円で10月21日発売 購入特典で約4万円の「Roomba Mini Slim」を進呈(期間限定) (2026年10月14日)
  8. 自作PCパーツをミニチュアサイズで再現したカプセルトイ「手のひらPCパーツ」 10月21日から順次発売 (2026年10月15日)
  9. ASUS、NVIDIA RTX Sparkを搭載したクリエイター向け14型/16型ハイエンドノート (2026年10月14日)
  10. ASUS、最大40TOPSのAIプロセッサを搭載したエッジAIアクセラレーター USB外付けモデルとM.2内蔵型モデルを用意 (2026年10月15日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー