カメラが目に、視線が入力に! WWDC26で見えたAppleの新OSがもたらす「5つの未来」WWDC26(1/4 ページ)

» 2026年06月16日 15時00分 公開
[林信行ITmedia]

 これまで、Appleの開発者向け会議「WWDC(WorldWide Developers Conference)」における基調講演には、決まった型があった。iOSに始まり、iPadOS、macOS、watchOS、visionOSへと、OSを1つずつ巡っていく構成で、たまにそこにハードウェアの発表を織り交ぜる、というものだ。

 しかし、2026年は全く違った。

 クレイグ・フェデリギ(ソフトウェアエンジニアリング担当上級副社長)は冒頭で「2026年は3つの領域に注力した」と述べ、日常の使い心地の改善、子どもの安全、そしてApple Intelligenceの飛躍という3つのテーマで講演を組み立てた。

 それは何よりもApple Intelligenceに注力する、という姿勢の表れでもあったと思うし、Apple Intelligenceの機能が全OSを横断して同時に利用可能になるためということもあるだろう(さすがにOSごとに同じAI機能の解説を6回繰り返すわけにはいかない)。

何かの機能ではないが、Liquid Glassの世界観になじむ新しい「Siri AI」のアニメーションは美しい 何かの機能ではないが、Liquid Glassの世界観になじむ新しい「Siri AI」のアニメーションは美しい

 ただ、Siri AIは英語圏でも2026年後半までは利用できない。

 だとすると結局、今秋の最新OSで自分のiPhoneやMacがどう進化するのか分からないという人も多いだろう。そこで、本稿ではWWDC26でのさまざまな発表を寄せ集め、それぞれのOS固有の機能をまとめる形で各新OSの実像に迫ってみた(各OS固有のApple Intelligence機能も含めた)。

 Apple Intelligenceに無関係の機能が驚くほど少ないことからも、Appleが同技術にどれだけ真剣かが伝わってくる。

iOS 27――カメラがSiriの目になる

iPhoneのカメラに新たに「Siri」モードが追加。これまでのVisual Intelligence機能の進化版だ iPhoneのカメラに新たに「Siri」モードが追加。これまでのVisual Intelligence機能の進化版だ

 まずは、iOS 27から見ていこう。

 iPhone固有の進化で、おそらく最も日常使いに大きな変化をもたらすのはSiriとカメラの統合だろう。カメラアプリに新設された「Siriモード」では、レンズ越しに見ているものについてその場で尋ね、行動に移すことができる。

 レシートを撮影して割り勘の計算機能を呼び出したり、料理写真を撮ってそこから栄養情報を調べたり、会員証のバーコードからWalletのパスを生成する機能、名刺から連絡先の取り込み機能も搭載予定だ。

 Siriのアニメーションも刷新され、応答はDynamic Islandからにじみ出てくるように現れ、この部分を下にドラッグして会話モードに入ることもできる。

 Apple Intelligenceとは無関係に、今秋のリリース直後から、すぐに恩恵を受けられる主な新機能は以下の通りだ

  • FaceTimeのDual Capture:1対1の通話で前後のカメラを同時に配信(iPhone Air/iPhone 17シリーズ)
  • メッセージのContinuous Send:電波の弱い場所で大きな動画を送っても後続のメッセージが詰まらず、送信状況がインジケーターで分かる
  • AirPodsのカスタムEQ:低/中/高音を設定から調整
  • GymKit on iPhone:スポーツジムのトレーニング機器とタッチでペアリングし、距離やペースを正確に同期する
  • ヘルスケアの更年期サポート:周期記録から閉経周辺期を示唆するパターンを検知して通知(40歳以上。診断に代わるものではないとAppleは明記している)
  • 目覚ましの独立音量:個々の目覚まし設定に対して音量も設定できる
  • ホーム画面1ページを占める特大ウィジェット
  • Wi-Fiとモバイル回線の賢い自動切り替え:インターネットに接続できないWi-Fiをつかんだ際に、スムーズにモバイル回線に切り替える

 また写真アプリも進化し、共有アルバムがフル解像度化(AndroidやWindowsの友人もiCloud.comから参加できる)、30日で自動消滅するアルバム、スライドショーの動画保存、動画フレームの写真化、キーワード付け、5段階の星評価など、積年の要望に応える改善がまとまって入った。iOS 27の対応モデルはiPhone 11とSE(第2世代)以降となる。

 ちなみに、公式発表は行われていないが日本語入力も大幅に改善されるという。

iPhoneそのものの機能ではないが、iOSから設定する機能としてAirPodsで音質をいじるイコライザー機能が利用可能になる iPhoneそのものの機能ではないが、iOSから設定する機能としてAirPodsで音質をいじるイコライザー機能が利用可能になる
iCloud経由での写真の共有アルバムは、これまで解像度を落として共有していたが、フル解像度での共有が可能になる iCloud経由での写真の共有アルバムは、これまで解像度を落として共有していたが、フル解像度での共有が可能になる
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