「そっちに曲がるの?」 タッチスクロール搭載で超小型の折りたたみマウス「Mobi Fold MF900」を試す(3/4 ページ)

» 2026年07月22日 12時00分 公開
[瓜生聖ITmedia]
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「Logi Options+」で使い勝手は大きく変化

 Mobi Foldに電源スイッチはなく、広げることで電源オン、たたむと電源オフ、となる。本体上部は左右ボタンとタッチスクロール領域で埋められているので、折りたたむときにはどうしてもいずれかのセンサーが反応してしまいそうなものだが、底面センサー部が接地していないときは各ボタンは反応しない。

 ただし、タッチスクロール部分は電源オン時に常に反応する。

 物理ホイール派の筆者としては、やはりタッチスクロールに戸惑ってしまうのだが、いろいろ試しているうちにタッチスクロール面がペコンと押下できることに気づいた。押し込めるポイントは上下2カ所ある。

 はて、これはどういうものだろうと思って確認してみると、進む/戻るボタンであることが分かった。なるほど、ここにボタンを持ってくるとは意表を突かれた思いだ。なお、左右ボタンは静音だが、進む/戻るボタンは音は抑えられているものの静音仕様ではない。

中央のタッチスクロール部には前後に2つのボタンがある 中央のタッチスクロール部には前後に2つのボタンがある

 しかし、どうにもすんなりと活用できない。通常の親指で操作する進む/戻るボタンに慣れきってしまっているためか、そこにボタンがないと単に「進む/戻るボタンのないマウス」として使ってしまうようだ。

 こういった普段の感覚、「戻るぞ」と思ったときに無意識に押すスイッチを切り替えることは(筆者の場合)なかなか難しく、新しいスイッチを追加することを考える方がよさそうだ。

 そこで重宝するのが、カスタマイズツール「Logi Options+」である。通常のマウスであればLogi Options+によるカスタマイズはあくまでプラスαの機能だが、Mobi Foldにおいては製品評価にすら影響を及ぼすほどの重要なものだと感じた。

 裏を返せば、筆者の場合はデフォルトセッティングがあまりなじまなかったということでもある。

進む/戻るボタンはLogi Options+でカスタマイズ可能だ

 進む/戻るそれぞれのボタンへの割り当てとして特に有用だと思われるのが、ジェスチャーとActions Ringだ。ジェスチャーは単独クリックと押したまま上下/左右の4方向に動かしたとき、計5パターンの動作を割り当られる機能で、2ボタン両方に割り当てれば最大10種類の機能を呼び出せる計算となる。

 割り当ては仮想デスクトップやメディアコントロールなどのプリセットの他、1つずつアクションを設定するカスタムも可能だ。

 Actions Ringは、カーソル周辺に最大8つの機能を円形に表示するランチャーの1種となる。対応アプリの場合はメニューバーに移動することなく、マウスカーソルの周囲にメニューが表示されるので、マウスカーソルの移動が激減する。

Actions Ringはカーソルの周囲に最大8つのメニューを表示するランチャー。メニューは階層構造を持つこともできる
Actions Ringが対応しているアプリだと、メニュー操作の割り当ても行える

 もう1つ、Logi Options+による効果を期待したカスタマイズがスクロール方向だ。これは完全に個人的な感覚によるものではあるが、毎回タッチスクロールで「あれ、どっちが下スクロールになるんだっけ」と迷ってしまう。

 もっとも、下スクロールという表現がビューを下に移動させるのか、画面が下に向かって移動するのか、どちらを示しているのか混乱してしまうこともある。構造的に仕方がないのかなと思いつつも、物理ホイールではそのように感じることはない。手前側に引けば画面は上に向かって流れていく、そのことは正しく身に付いている。

 では、どうしてタッチスクロールのときだけ混乱するのだろう、と考えて思い当たったのが、スマホ操作との相違だ。スマホでは画面を下に引っ張ると上スクロール、上に引っ張ると下スクロールになる。

 紙面のメタファーとして直感的な操作と言えるだろう。ノートPCのプレシジョンタッチパッドでも同様で、指二本で上に滑らせれば下スクロールになる。だが、スクロールホイールでは指を上方向に動かせば上スクロールだ。

 このスクロールホイールを操作するときの動きを模すか、それともスマホを操作するときの動きを模すかでまるっきり逆になってしまう。Logi Options+では(Mobi Foldに限らず)スクロール方向をカスタマイズできる。

 実際にスクロールを逆方向に設定してみると、ずいぶんと使いやすくなった。Mobi Foldではゆっくりなぞると精密スクロール、素早くスワイプすると慣性のついた高速スクロールとなるアダプティブタッチスクロールに対応しているが、高速スクロール時の操作感がスマホにかなり近くなる。

 勢いよくスライドさせると慣性が働いているかのようにスクロールし、次第に勢いが失われて停止する。MagSpeedホイールでのフリースピンモードのエミュレーション、という捉え方ではなく、スマホの操作と同じ、という受け入れができたことで違和感がなくなった。

 このあたりは、無限にスクロールが続くスマホ体験が現在の主流であるという時代の影響も大きいのかもしれない。

スクロール方向を反転させるとスマホなどの操作性に近くなる

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