マウス参入から22年、バッファロー初のトラックボール「BSTBB700」の完成度をチェックする(3/3 ページ)

» 2026年09月02日 12時00分 公開
[瓜生聖,ITmedia]
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BUFFALO マウスカスタム+で使い勝手を改善

 ボール操作が直感的であるのに対し、筆者にとってどうにも慣れなかったのが進む/戻るボタンだ。通常のマウスだと左側面にあり、親指を使って操作することが一般的だが、トラックボールの場合は天面の左肩、左ボタン隣に配置されるケースも多い。

 本製品もそのようなポジションになっている。押し込む方向も下向き(やや傾いているが)なので、人差し指で操作することが想定されているのだろう。

 この進む/戻るボタンとホイールの両方を、同じくらいのウェイトで人差し指に意識させることがなかなか難しい。人差し指だけを独立して位置決めするわけではないので、人差し指のホームポジションが決まればそこから逆算する形で手のひらのポジションも決まるのだが、その最初のステップがうまくはまらない。

 ボタン(特に左)のサイズが大きく、左に寄せれば進む/戻るボタンは押しやすくなるが、ホイールは遠くなる。ホイールを中指で、左ボタンと進む/戻るボタンを人差し指で操作するとちょうどいいが、今度はせっかくのホイールチルトに力が入らない。

手を載せた状態。人差し指が左ボタン、中指が右ボタンの上に置かれる一般的なフォーム
ホイールは人差し指が操作しやすいが、ここから進む/戻るボタンは結構遠い印象だ

 手のひら全体を動かせばいいのだが、そうすると「手首に優しい」というトラックボールのメリットは少し失われてしまう。特に右方向への傾斜が控えめな本製品の場合、筆者の感覚だとリストレストなどは使用せず、手首を机面に固定する形が使いやすかった。そこが動いてしまうと、キーボードを操作してから戻す際にブレが生じやすくなる。

 だが、このあたりのギャップがカスタムによって埋められるのであれば何も問題はない。本製品の設定変更は、専用ユーティリティーの「BUFFALO マウスカスタム+」から行う。

 BUFFALO マウスカスタム+は管理者権限を必要としないことが特徴の1つだが、厳密に言えばこれは設定を変更するツールではない。常駐することで本製品のボタン入力を変換してOSに伝えるという仕組みであり、ツールが動作していないと割り当て変更は有効とならない。

 おそらく、本体のコストを抑える工夫の1つだろう。機器本体に設定を書き込むわけではないので、PCなどの接続先ごとに設定が必要という制約もある。DPIの設定が変更できないことも、この「本体の設定は固定、ソフトウェアで疑似的に実現」という仕様によるものかもしれない。

 割り当てを変えられるのはホイールクリック、チルトの左右、進む/戻るボタンの5つで、選べる機能もごく一般的なものに限られている。利便性を格段に上げるためというよりは、使いづらさを感じる場合にそれをカバーするものという位置付けと考えた方が良さそうだ。

 今回はチルトの左右に戻る/進むを割り当て、逆に進む/戻るボタンは使わないと割り切った。

「BUFFALO マウスカスタム+」では5つのボタンの割り当てを変更できる
割り当てを有効にする場合は「BUFFALO マウスカスタム+」を常駐させておく必要がある

再定義された「トラックボールのスタンダード」

 トラックボールは素早く正確なエイムを必要とするゲーミング用途には向かないが、長時間利用し続けても疲れにくく、集中力を切らすストレスとなりにくいため、ビジネス用途では有力な選択肢となる。

 特に手首を固定したまま使えることから、腱鞘(けんしょう)炎持ちでも痛みが生じにくい、サポーターを付けたままでも動作を阻害しないというメリットがある。

 その一方で、マウスがつかみ持ち、つまみ持ち、というようなフォームバリエーションがあるのに対し、トラックボールはしっかりと手のひら全体で本体を覆うように固定する、マウスで言うところの被せ持ちほぼ一択なのではないだろうか。

 これは本体形状によって使い勝手が大きく左右されることを意味する。そのため、初めてトラックボールを試してみようという人は、まずは標準的でクセの強くない無難なモデルを選ぶべきだろう。

 そういった観点では、BSTBB700はまさに理想的だ。左右方向の傾きやホイール、(進む/戻るを除く)ボタンの位置が一般的なマウスに近いので、フォームを大きく改造することなくトラックボールに移行しやすい。価格帯としても6千円台と、ミドルレンジに位置する製品でありながら、最大3台の無線接続、チルト機能付で操作性のよいホイール、3段階のDPI切り替え、ボタンのカスタム機能をサポートしている。

 至高の一品、というポジションではないが、トラックボールの「新しいスタンダード」としてお勧めしやすい製品だ。

発売記念クーポンキャンペーンを実施中

 本製品の発売を記念して、9月13日まで1000円オフのキャンペーンを実施中だ。Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングで合計先着1200人までなので、気になる人はチェックしてほしい。


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