名古屋ユビキタス特区コンソーシアムが次世代ワンセグの実証実験――放送と通信の連携を強化

» 2010年01月19日 05時14分 公開
[房野麻子,ITmedia]

 名古屋ユビキタス特区コンソーシアムは、特定の狭いエリアに限定したワンセグ放送サービス「ワンセグメント・ローカルサービス」を活用し、エンドユーザー参加の実証実験を、東海総合通信局から指定されたUHF帯周波数(出力10mW)を利用して、名古屋市内の4カ所で実施する。

 名古屋ユビキタス特区コンソーシアムは、放送と通信の連携を強化するため、ワンセグと通信コンテンツサービスをシームレスに連携させる放送・通信共通ブラウザの開発を行ってきた。

 その共通ブラウザには新機能として、(1)ワンセグのデータ放送の中で、電子マネーと連動したコンテンツへのアクセスを可能にする技術、(2)ワンセグと連携させた通信動画コンテンツサービスの実現、(3)無線LANのアクセスポイントから、ユーザーの現在位置情報を算出して活用する技術、(4)通信から取得したコンテンツの保護機能(DRM)などを実装。端末の試作機も完成し、次世代ワンセグの新機能を体験できるコンテンツを制作して、1月下旬から2月に渡り、名古屋市内の4カ所で実証実験を行う。

 名古屋ユビキタス特区コンソーシアムは、中京テレビ放送、中部日本放送、テレビ愛知、東海テレビ放送、名古屋テレビ放送の民間放送テレビ5社が総務省から委託を受け、関係機関のユーフィット、ビート・クラフトのほか、名古屋大学、名古屋工業大学、愛知県、名古屋市と組織している団体。

実証実験の日程

実証実験1

日時:2010年1月26日(火)、27日(水) 各日(1)11:00〜と(2)14:00〜の2回

場所:名古屋市科学館

住所:名古屋市中区栄二丁目17番1号 地下鉄東山線・鶴舞線「伏見」から徒歩5分

対象:事前申し込み制(当日参加も場合により可)

内容:名古屋市科学館へ来訪する、科学技術に興味を持つ学生や家族連れに「新ワンセグ端末」を貸し出し。位置情報と通信による動画視聴によって展示物を探し出し、クイズに答える。正解することで、電子マネーのポイントを取得、プレゼントと交換する。

実証実験2

日時:2010年1月30日(土)、31日(日) 各日(1)10:30〜と(2)13:30〜の2回

場所:中京テレビ放送本社

住所:名古屋市昭和区高峯町154 地下鉄名城線「八事日赤駅」から徒歩5分

対象:事前申し込み制

内容:開局40周年として実施するテレビ局見学会の企画の1つとして、実証実験を行う。初めて訪れたテレビ局内で、マスコットキャラクターが迷子になっているのを「新ワンセグ端末」を使ってゲームを楽しみながら捜し出す。

実証実験3

日時:2010年2月11日(祝) 13:00〜18:00(予定)

場所:矢場公園(名古屋市中区)

住所:名古屋市中区栄三丁目26番1号 矢場公園内 スケートリンク「NAGORIN」 地下鉄名城線「矢場町駅」から徒歩5分

対象:当日会場にて受付

内容:ワンセグの映像音声から、インターネット上にある動画へスムーズに遷移して視聴可能なことをデモする。視聴時間によって表示されるコンテンツを変動させる実験を行う。参加者には、電子マネーの非接触タッチ機能にて、滑走券などをプレゼント(予定) 。

実証実験4

日時:2010年2月23日(火) 午前10時〜午後4時

場所:名古屋大学 IB電子情報館1F及び同2F大講義室 ※「東海JGN2plus通信放送シンポジウム」と併催

住所:名古屋市千種区不老町 地下鉄名城線「名古屋大学駅」から徒歩1分

対象:実証実験は自由参加。シンポジウムは事前予約制

内容:1.遠隔地(沖縄)から、通信回線を使ったワンセグコンテンツの配信実験。2.端末の電子マネーにワンセグのデータ放送を使ったクーポンの配信実験。3.DRMで再生回数を制御したワンセグゲームコンテンツを電子マネーで購入・ダウンロードし、ゲームクリアするまでの視聴回数と電子マネー残高を競うDRM機能実証実験。また、東海JGN2plus推進協議会主催の「東海JGN2plus通信放送シンポジウム」と併催し、講演やパネルディスカッションにて本特区の概要や実証実験の紹介を行う。


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