“クラウド+ソリューション連携”で業務改革を加速――ソフトバンクの法人スマートデバイス戦略(1/2 ページ)

» 2011年04月27日 10時00分 公開
[手塚康夫(ジェナ)、後藤祥子,ITmedia]

 2010年は、まさに“スマートフォン元年”の様相を呈していた。アップルの「iPhone」が切り開いた市場をAndroid端末が押し広げ、市場シェアが拡大。コンシューマーに加え、企業ユーザーに広く浸透し始めたのもトピックの1つだ。また、アップルのタブレット端末「iPad」の登場が、“PCとケータイのすきまを埋める新たな市場”を創出したことも注目を集めた。

 新市場の開拓をけん引するiPhoneとiPadを取り扱うソフトバンクモバイルは、法人市場向けのスマートフォン/タブレットの展開においてそのアドバンテージを生かし、さまざまなソリューションと組み合わせた提案を行ってきた。その結果、これまでの“通話の安さ”を求める企業とは異なるセグメントの企業を顧客として獲得。差別化が難しい法人モバイル市場で“安さ勝負の消耗戦”からの脱却に成功した。

 そして2011年――。Android端末のラインアップを拡充したソフトバンクモバイルは、どのような戦略で法人市場のシェア拡大を目指すのか。ソフトバンクモバイル プロダクト・マーケティング本部 法人プロダクトサービス統括部 統括部長の三ツ井淳氏、同法人ソリューション企画部 4課 課長の西澤久雄氏、同サービス企画部 企画管理課 課長の杉田弘明氏に聞いた。

ソリューションと組み合わせた提案が奏功

Photo ソフトバンクモバイル プロダクト・マーケティング本部 法人プロダクトサービス統括部 統括部長の三ツ井淳氏

 iPhoneを取り扱うまでのソフトバンクモバイルは、通話の安さを訴求するコスト削減目的の提案が主流だったが、今や提案の多くがiPhoneとiPadの導入に関するものになったという。

 多機能なiPhoneやiPadでは「業務改善」を目的とした提案が中心となっており、端末の使いやすさとソリューションの拡充が導入を加速させていると三ツ井氏。杉田氏によれば営業の当たり先も、従来の総務部や情報システム部から、経営企画部や営業・マーケティング部門に変わってきたという。「現業部門の責任者やスタッフに、スマートフォンやタブレットの導入で“いかに仕事がしやすくなるか”を実感してもらい、そこから総務部や情報システム部に話が進んで導入が決まるというケースが増えている」(杉田氏)

 この勢いが続けば、「(SBMの法人市場において)フィーチャーフォンとシェアが逆転する日も近い」と三ツ井氏は予測。ただ、スマートフォンの法人利用においては、端末単体で“すきま時間を有効に使う”という活用はあたりまえになりつつあるため、今後は業務ソリューションやクラウドとの組み合わせによる生産性の向上を訴求することが重要になるとみる。すでにソフトバンクグループの営業部門でも、クラウドサービスの「ホワイトクラウド」を軸に、そこにスマートフォンやタブレット端末をからませた提案をするという形にシフトし始めているという。

 しかし、こうした提案には課題もある。それは「我々は通信キャリアなので、お客様の数多ある業務の中身を詳しく理解しているわけではない」(三ツ井氏)という点だ。業務ソリューションの提案は、「その業務を知った上で提案を作っていかなければならないし、うわべだけの者だと“分かっていない”というように受け止められてしまう」のが実態であり、「業務に精通している人が作らないと中途半端になってしまう」というわけだ。「ここはパートナーの力を借りるべき」(三ツ井氏)

幅広い業務に対して的確な提案を――パートナープログラムを拡充

 そこで同社はこの2月に、パートナープログラムの「SoftBank Solution Provider PREMIUM」(以下、SSP PREMIUM)を立ち上げた。スマートフォン、タブレット端末、クラウドの普及によって急速に拡大するとみられるソリューション市場を、パートナー企業とともに切り開くのが狙いだ。

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