シード・プランニングは9月8日、スマートフォン向けゲーム市場の調査結果を発表した。同社は、2010年のゲーム市場を85億円規模と推計。2015年には30倍に成長すると予測する。
この調査では、スマートフォン上で展開されるゲームを「スマートフォンゲーム」と定義し、国内の関連事業者12社と海外(韓国)事業者2社にヒアリング取材を行った。またスマートフォンでゲームをするユーザー500人にアンケート調査を実施し、スマートフォンゲーム利用実態を調査した。
スマートフォン向けゲーム市場は、ソーシャルゲーム企業や大手ゲーム会社の参入に伴って急速に拡大。利用者が増えたことで、ゲームプラットフォームの整備が進み、課金や広告の仕組みも整ってきたことから今後の成長分野と期待されている。調査では2010年の国内スマートフォンゲーム市場を85億円と推計。2015年にはその30倍にあたる2550億円規模に成長すると予想している。
スマートフォンゲームのユーザー500人に、スマートフォンの購入後に、専用ゲーム機で遊ぶ時間に変化があったかどうかを聞くと、36.8%が「ゲーム機で遊ぶ時間に変化はない」と回答。一方で、「専用ゲーム機で遊ぶ時間が減った」という回答が29.1%、「専用ゲーム機ではゲームをやらなくなった」が14.5%となり、43.6%のユーザーはスマートフォンへの買い替え以降、専用ゲーム機の利用が減少していることが分かった。
スマートフォンでゲームをするユーザーのうち、ゲームにお金を払っているのは5人に1人(18%)。スマートフォンの利用歴と課金率を見ると、利用歴が長いほど課金率が高くなっており、無料で始めたゲームを楽しんでいるうちに、お金を使うようになる傾向が見られる。
課金ユーザーに1カ月あたりの利用金額を聞くと、300円から1000円未満が最多で30.0%となった。0円から300円未満が24.4%、1000円から2000円未満が16.7%、3000円から5000円未満が12.2%でこれに続いた。
調査は1月から8月まで、ゲーム開発会社やプラットフォーム運営者、広告会社、決済サービス事業者を対象に実施したもの。
なお、調査結果の詳細は、調査研究リポート「スマートフォンゲーム市場動向分析調査」として販売している。価格は14万7000円。
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