ラフォージ少佐もビックリ? ヘブライ大が「VISOR」的デバイス開発海外モバイルニュースピックアップ

» 2012年02月16日 17時55分 公開
[中野恵美子,ITmedia]

ヘブライ大、新スタトレの「VISOR」みたいなデバイスを開発

 イスラエル ヘブライ大学のAmir Amedi博士率いるチームが、新スタートレックに出てくる「VISOR」のようなデバイスを開発した。

Photo ヘブライ大学で開発されたデバイス

 新スタートレック(Star Trek: The Next Generation)に登場する盲目のチーフエンジニア、ジョーディ・ラ=フォージは、「VISOR(Visual Instrument and Sensory Organ Replacement)」を通じてものを見ることができたが、Amir Amedi博士のチームが開発したデバイスは「Sensory Substitution Device」を利用したもの。これは視覚情報を音声情報に変換して伝える(感覚の置き換えを行う)デバイスで、20年以上前から存在したらしい。

 Amedi博士らのシステムでは、ユーザーは小型のコンピュータ(もしくはスマートフォン)に接続した小型ビデオカメラとヘッドフォンを装着。カメラから得られた視覚情報を専用のアルゴリズムでランドスケープならぬ「サウンドスケープ」に変換して聞き、解釈する。比較的短時間のトレーニングで、目の見えない人が複雑な物体を特定したり、文字を読んだりもできるようになるそうだ。

 Amir Amedi博士らの研究によると、先天的な盲目の人たちの視覚野は音声によって刺激され、実際に“ある種の視覚”が可能になるのだとか。ものすごく乱暴に要約すると、「見る」ためには「(目で)見る」必要はないというわけだ。Amedi博士自身は、「脳は知覚マシンではなくタスク・マシンである」と要約している。

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