モバイル時代の新たなコンシューマーは途上国の都市部から――KPMG調べ:調査リポート

» 2013年01月22日 16時17分 公開
[末岡洋子,ITmedia]

 サービス企業大手のKPMGは1月21日、世界のデジタルコンシューマー調査レポート「KPMG Digital Debate Report」を発表した。西欧州などの成長市場と中国などの途上国市場(都市部)ではデジタルメディアの利用が異なり、複数メディアを同時に利用する「マルチタスク」は中国都市部が最も多かった。

 北米(米国、カナダ)、欧州3カ国(ドイツ、スペイン、英国)、アジア太平洋(中国の都市部、オーストラリア、シンガポール)、ラテンアメリカ(ブラジルの都市部)の合計9000人以上の消費者にデジタル端末、メディアの利用などについて聞いた。

 スマートフォンとタブレットの所有については、中国都市部が最も高く、シンガポールが続いた。中国都市部の消費者のうちスマートフォンの所有率は78%、タブレットは51%で、シンガポールではスマートフォン73%、タブレット41%となった。一方、成長国である北米と西欧州はこれを下回り、英国の場合はスマートフォンが57%、タブレット28%だったという。

 メディアとの付き合い方は、複数メディアを同時に利用するマルチタスクスタイルが中国都市部の消費者に最も多く、テレビを見ながらインターネットにアクセスするという人が60%に達した。マルチタスクは英国でも多く、テレビとネットの同時利用は45%、テレビと新聞の同時利用は39%、テレビとソーシャルネットワークの同時利用は27%と報告している。

 有料デジタルコンテンツに対する考え方は、中国都市部、ブラジル都市部、シンガポールの途上国市場ではオンラインコンテンツに対価を払うのに前向きだったが、北米と欧州の成長市場ではカテゴリーによって分かれた。有料をいとわないカテゴリーとして出会い系と書籍が挙がった一方で、料金を払うのに後ろ向きなカテゴリーとしてはニュース、音楽、ゲームなどが挙がった。

 途上国市場では、新たな技術やメディアへの関心が高く、受け入れという点では成長市場を上回っているという。「モバイル中心の新しいタイプのコンシューマーが生まれているのは、これらの途上国市場」とKPMGはまとめている。

 なお、報告書では既存メディアとデジタルメディアは補完の関係で今後も共存すること、技術企業とメディア企業が協業して画期的な課金モデルを編み出す必要があることなども挙げている。

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