モノのネット対応が本格化、アプリとサービスがシームレスに連携するエコシステムが重要に調査リポート

» 2013年02月21日 12時37分 公開
[末岡洋子,ITmedia]

 モバイル端末の利用が一般的になる中、今後は時計などのウェアラブルコンピュータとパーソナルクラウドが中心になるとGartnerが予言している。こうした世界では、プラットフォームやOSに依存しない認識ベースのサービス、アプリのエコシステムの形成が重要になるという。

 Gartnerが2月20日に発表した報告書「Market Insight: Consumer Apps and Services Will Become More Aware and Less Visible」において、ネットに対応したデバイスとパーソナルクラウドモデルによるコンピューティングトレンドが台頭しつつあり、今後はセンサーを組み込んだデバイスやウェアラブルコンピュータが増えると予想している。

 これまでウェアラブル端末は価格が高額である上、端末がもたらす価値が理解されていなかったために導入はそれほど進んでいない。しかし将来はこれらの課題が解消され、使いやすい形状の製品が増えるとともに、サービスのエコシステムの構築が進むことから普及に向かうと見る。

 ウェアラブル端末の分野では、Appleがスマートウォッチを開発していると噂されるほか、Googleのメガネ型コンピュータ「Google Glass Project」も20日、利用イメージを紹介する動画をYou Tubeで公開したばかり。スマートウォッチはすでにPebble、I'm Watchなどが製品化を進めている。Gartnerではこのほか、キーホルダー、温度計、靴などにネット機能が組み込まれると予想している。

 Gartnerによると、重要なのはOSやプラットフォームに依存することなくアプリケーションやサービスが連携するエコシステムの構築だと指摘する。技術はセンサー対応やウェエラブル端末への組み込みにより、消費者にとってさらに目に見えない存在になっていく。これらの技術は特定の用途に最適化されており、その情報やデータがシームレスに連携するという世界をGartnerは示している。これらをまとめて、「パーソナルクラウドとエコシステムが、デジタルコンシューマー体験の中心になる」とGartnerのリサーチディレクター、マイケル・ガーテンバーグ(Michael Gartenberg)氏は述べている。

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